ファイナンス 2020年11月号 No.660
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各地の話題1はじめに柏原税務署がある丹波地方は山陰道8か国の一つで、中国山地の東部に位置しており、周囲を標高500mから900mの山々に取り囲まれています。また、丹波市内には、本州一標高の低い(海抜95m)中央分水界があり、瀬戸内海に注ぐ加古川と日本海に流れる由良川の分水点となっており、「水み分わかれ」と呼ばれています。管轄は丹波篠山市と丹波市であり、平成の大合併により、平成11年4月に旧多紀郡の4町が合併し篠山市が誕生、また、平成16年11月に旧氷上郡の6町が合併し丹波市が誕生しました。その後、篠山市は市名変更の賛否を問う住民投票の結果、令和元年5月に丹波篠山市に市名変更されています。柏原税務署は、明治20年に兵庫県収税部租税検査委員が氷上郡役所内に駐在し、同郡の収税事務を管理したのが始まりです。国税庁開庁時は、現在の管轄区域内に柏原税務署及び篠山税務署の2署が存在していましたが、昭和41年に篠山税務署が廃止され、柏原税務署1署となり現在に至っています。22つの日本遺産丹波篠山市には、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーとして認定する「日本遺産(Japan Heritage)」として、「デカンショ節」と「丹波焼」が認定されています。〇 デカンショ節「デカンショデカンショで半年暮らす」の歌詞で知られるデカンショ節は、「民謡に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶」として、平成27年に日本遺産の第1号に認定されました。毎年8月には、夏の風物詩として、篠山城跡三の丸周辺において、「デカンショ祭」が開催され、江戸時代の民謡を起源とするデカンショ節によって、丹波地域の時代ごとの風土や人情、名所などが歌い継がれています。デカンショ祭〇 丹波焼六古窯の一つである丹波焼は、鎌倉時代(13世紀)に開かれ、質朴で釉流れの美しさで知られており、「きっと恋する六古窯-日本生まれ日本育ちのやきものの産地-」として、平成29年に日本遺産に認定されました。毎年10月に開催される丹波焼陶器まつりでは、約60軒の窯元巡りや陶器市などが催され、多くの観光客で賑わっています。自然・歴史・味覚を求めて…~丹波の魅力「再発見」~柏原税務署 総務課長小北 耕司丹波 ファイナンス 2020 Nov.81連載各地の話題

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