ファイナンス 2020年11月号 No.660
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各地の話題1はじめに大阪福島税務署は、大阪市の西北部に位置し、大阪と神戸をつなぐ交通の要衝として、福島区及び此このはな花区を管轄しています。福島区の地名は、菅原道真が筑紫(九州・大宰府)へ赴く際この地を通り、里人に土地の名を尋ねたところ、「餓がき鬼島じま」と答えたので、将来の幸を願い「福島」とその名を改めたという古事によります。此花区の地名は、昔、百済からの渡来人王わ仁にが詠んだと伝えられる「難なにわつ波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」の古歌にちなんだものといわれています。当署は、昭和16年に此花税務署(現在の福島区、此花区及び北区の一部を管轄)が北税務署から分離して設置された後、昭和18年に大阪福島税務署(現在の福島区のみを管轄)が誕生、昭和57年に大阪福島税務署が此花税務署を統合し、現在に至っています。なお、平成29年からは、「税務署事務処理センター(東淀川センター)」の対象署となっているほか、平成30年からは、「課税部コールセンター(大阪福島センター)」が当署に設置されています。2のだふじ(福島区の花)「のだふじ」は、豊な房が特徴で、平成7年に区の花に制定されました。この「のだふじ」は、南北朝時代からその美しさが知られ、江戸時代には「吉野の桜」、「高雄の紅葉」とともに三大名所と言われ、野田の藤見物が盛んでした。江戸時代には、野田村の「藤之宮」と呼ばれた春日社(玉川2丁目)周辺が、藤の名所であったことは、「摂津名所図会」に「野田藤春日の林中にあり昔より紫藤名高くして」と紹介されています。なお、令和6年度に発行される新五千円札は、紫色を基調とするデザインがなじむということで、「のだふじ」が描かれることになっています。大阪福島税務署内に咲く「のだふじ」3「松下幸之助」ゆかりの地大正7年に松下幸之助が大おおびらきちょう開町に移り住み創設した松下電気器具製作所は、次第に成長を遂げ、創業時の工場では狭くなり、大正11年と昭和4年に大開町の中で移転をしました。この跡地は、お世話になった地元に寄付したいと、当時ベビーブームで不足していた幼稚園と公園として使用されることになりました。松下幸之助さんは、「凡ぼんじ事徹てってい底」(当たり前のことを徹底的に行う)を唱えておられたそうで、当署もこの精神を心掛けながら、日々勤めています。未来に向けて発展するまちづくりを推進 大阪福島大阪福島税務署 総務課長辻本 武史大阪福島 ファイナンス 2020 Nov.79連載各地の話題

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