ファイナンス 2020年11月号 No.660
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1次、2次の補正予算合わせて 約100兆円の国債を増発2回の補正予算の執行に当たり、当面必要な資金を調達するために短期的な資金繰りをする一方で、財源の確保のため国債を発行する必要があることから、国債発行計画の見直しをおこなった。主に国債発行計画の策定は国債企画課が、入札・発行業務は国債業務課が担っている。国債の区分には、その発行根拠法別に4つの種類がある(図表6)。「新規国債」(建設国債と特例国債)は、一般会計予算の歳入となるもの。「復興債」は、東日本大震災からの復興のための施策に要する費用の財源に充てるため、復興特別税等の収入が確保されるまでのつなぎとして発行される。財投債は、財政融資資金において運用の財源に充てるために発行される。「借換債」は、満期が到来した普通国債を、60年償還ルールに基づき、借換えるために発行されるもので、国債発行総額の大半を占める。7月以降の国債増発市場ニーズを見極めながら市中発行分で約83兆5,000億円を追加調達図表6令和2年度国債発行計画(2次補正後)の概要〈発行根拠法別発行額〉(単位:兆円)区分令和2年度2次補正後対2年度当初対2年度1次補正新規国債(建設・特例国債)90.257.631.9復興債0.9ーー財投債54.242.232.8借換債108.0ーー国債発行総額253.399.864.7=〈消化方式別発行額〉(単位:兆円)区分令和2年度2次補正後対2年度当初対2年度1次補正市中発行分246.399.864.7通常の入札による市中発行額(カレンダーベース市中発行額)212.383.559.5入札時の追加発行分 等34.016.35.2個人向け販売分4.8ーー日銀乗換2.2ーー合計253.399.864.7〈年限構成(通常の入札)〉(単位:兆円)区分令和2年度2次補正後対2年度当初対2年度1次補正40年債3.0ーー30年債10.21.80.920年債13.52.71.810年債29.74.52.75年債28.25.43.62年債33.09.05.41年割引短期国債36.915.39.96ヵ月割引短期国債45.645.635.610年物価連動債0.8▲0.8▲0.4流動性供給入札11.4ーー合計212.383.559.5 ファイナンス 2020 Nov.7新型コロナに対応した資金調達と債務管理短期の資金繰りからアフターコロナを見据えた国庫・債務管理まで特集

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