ファイナンス 2020年8月号 No.657
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各地の話題1はじめに沖縄税務署は、沖縄本島中央部に位置し、3市(うるま市、宜野湾市、沖縄市)2町(嘉手納町、北谷町)3村(読谷村、北中城村、中城村)を管轄しています。その歴史は、昭和22年に中部地方税務署としての開設に始まり、昭和27年の琉球政府の創立と同時に胡コ差ザ税務署に名称変更され、更には、昭和47年の本土復帰と同時に大蔵省設置法に基づき、コザ税務署として開庁されました。その後、昭和49年に沖縄市発足(コザ市と美里村が合併)に伴い、現在の名称に変更されました。当署管内の特色として、極東最大の嘉手納基地をはじめ普天間基地、キャンプ瑞慶覧、ホワイトビーチなどの在沖米軍基地があり、管内総面積の27.5%を占め、これは沖縄県内の提供米軍基地面積の28.5%に相当します。加えて、国指定の史跡・文化財として、県内でもっとも原型をとどめ、眺望の地として知られる中城城跡をはじめ、城主阿麻和利で有名な勝連城跡、後に中城城主となった護佐丸が築城したとされる座喜味城跡があり、これらは平成12年に「琉球王国のグスク(城)及び関連遺産群」として世界遺産に登録されています。また管内は、エイサー、組くみおどり踊、獅子舞、ウスデーク(臼太鼓)、棒術など数多くの伝統芸能が盛んな地域としても知られています。2管内の名所・話題管内は観光名所や旧跡など、見どころ満載ですが、今回はほんの一部を紹介します。〔嘉手納空軍基地(Kadena Air Base)〕嘉手納基地が所在する嘉手納町は町総面積の約82%、同じく北谷町は町総面積の53.5%が米軍基地として使用されています。中でも嘉手納飛行場は、約4,000mの滑走路を2本有する極東最大の空軍基地で、戦闘機、空中空輸機、空中早期警戒管制機など約100機が常駐しています。極東最大の空軍基地 嘉手納基地〔勝連城跡〕琉球王国の王権が安定していく過程で、国王に最後まで抵抗した有力按司(あじ)*、阿麻和利(あまわり)の居城。阿麻和利は、1458年に国王の重臣で中城城に居城した護佐丸を滅ぼし、さらに王権の奪取を目指して国王の居城である首里城を攻めたが大敗して滅びました。*按司とは琉球王族の分家で、日本本土の宮家にあたる。〔エイサー〕エイサーは、旧盆の最後の夜に、各地域の青年男女が集落内を踊り巡り、各家の無病息災、家内安全、繁盛を祈り、祖先の霊を供養する行事です。琉球王国のグスク(城)盛んな伝統芸能 異国情緒あふれる街前沖縄税務署 総務課長伊藤 たか子沖縄 ファイナンス 2020 Aug.73連載各地の話題

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