ファイナンス 2020年7月号 No.656
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各地の話題3八重山諸島について八重山諸島は沖縄本島の南西に位置する島々の総称で、八重山諸島の中心である「石垣島」、東洋のガラパゴスと称されイリオモテヤマネコで有名な「西表島」(いりおもてじま)、有人島として日本最南端に位置し満天の星空に南十字星も輝く「波照間島」(はてるまじま)、日本で唯一台湾が肉眼でみえる日本最西端の「与那国島」(よなぐにじま)などがあります。また、沖縄県内で一番高い山である於茂登岳(おもとだけ・標高526m・石垣島)、一番長い川である浦内川(支流を含めると全長39km・西表島)、一番落差が大きい滝であるピナイサーラの滝(55m・西表島)、なども八重山諸島にあります。○自然八重山諸島の魅力はなんといっても、その自然にあります。国指定の名勝「川平湾」(かびらわん)や夕日の美しさに息をのむ「御神崎」(うがんざき)、国の天然記念物「宮良川のヒルギ林」(マングローブ)が特に有名です。石垣市北部にあるバンナ公園は森林公園として一年中多くの花々が咲き誇り、公園内のバンナ岳は市内を一望できる絶景のスポットとなっています。また八重山ブルーと称される美しいサンゴ礁の海。八重山でのマリンスポーツは一度体験すると癖になること間違いありません。御神崎(うがんざき)バンナ岳から望む石垣市内。クルーズ船が入港しております。○食文化独自の食文化を育んできた八重山。まず泡盛ですが、なんとこの小さい島々の中に10か所の酒造所があり、それぞれ独自の味わいが楽しめます。食べ物ですが、細い丸麺が特徴である八重山そばは、出汁を豚骨やカツオでとり風味豊か、八重山の特産である島胡椒を入れ食べます。島胡椒はピパーチ、ピパーツ、ピィヤーシなど様々な呼び方があります。また、サトウキビ栽培も盛んな八重山諸島。それぞれの島に製糖所があり、そこで作られる黒糖は島により味が違います。私見ですが、八重山の食で一番のおすすめは、ずばり「近海マグロ」です。石垣市街には無数のさしみ屋(沖縄では鮮魚店のことを「さしみ屋」と呼びます。)があります。そのため、競争が激しく、美味しいさしみ屋が多いのです。さしみ屋は漁師であるお父さんがとってきた魚をお母さんがさばいて店に並べるスタイルが多く、1パック500円が一般的で、その量と味に満足しない人はいません。また、さしみ屋では沖縄てんぷらも同時に店頭にならんでいます。新鮮な魚を揚げたてんぷらもとてもおすすめです。味もさることながら、量も素晴らしく、4人家族であれば500円分(15個くらい入っています)で大満足です。ちなみに沖縄のてんぷらはおやつがわりに食べることが多く、厚い衣でボリュームがあり、基本的にウスターソースで食べます。 ファイナンス 2020 Jul.77連載各地の話題

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