ファイナンス 2020年7月号 No.656
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各地の話題3日本一空に近い 松本空港県営松本空港は、愛称「信州まつもと空港」と呼ばれ、長野県のほぼ中央に位置する松本市及び塩尻市に所在する地方管理空港(※1)です。周辺は景勝地として有名な上高地を有する北アルプスをはじめとした山岳に囲まれ、空港の標高は657.5mと日本の空港で一番高い場所にあることから「日本一空に近い空港」と言われています。昭和40年7月に開港し、平成10年に開催した長野オリンピックに先立ち、平成6年にジェット化(※2)及び旅客ターミナルビルが新設されました。定期便は、現在国内線のみで新千歳、福岡及び神戸のほか、夏季のみ札幌(丘珠)、大阪(伊丹)間で運航していますが、国際チャーター便も近年急増しており、令和元年度には過去最高の44便が運航されました。現在の旅客ターミナルビルは、国際線を想定しておらず、国際チャーター便を受け入れるたびに既存施設に仕切りを設けるなどしてCIQの動線を確保しています。また、松本空港に税関職員は常駐していないので、チャーター便の運航に合わせ諏訪出張所の職員が官用車で片道45分の距離を出張して検査対応をしています。長野県は、平成28年6月に「信州まつもと空港の発展・国際化に向けた取組方針」を策定し、国内路線の拡充や空港の国際化等に積極的に取り組んでいます。その一環として国際線専用の入国審査及び税関検査のための臨時施設を整備することとしており、並行して国際線にも対応可能な旅客ターミナルビル整備に向けた検討が進められています。※1 空港法第5条第1項に規定する国際航空輸送網又は国内航空輸送網を形成する上で重要な役割を果たす空港をいう。(国土交通省HPより抜粋)※2 ジェット機の運航に必要とされる滑走路を整備すること。中小型ジェット機(A-300、B-767など)の運航を前提とすればおおむね2,000mの滑走路が必要。4終わりに長野県のキャッチフレーズは「しあわせ信州」。ここまで紹介したもの以外にも、日本一の星空や雄大な山々で豊かな自然を感じ、善光寺や松本城で歴史や文化に触れ、信州そばや生産量全国一の味噌(名古屋税関の統計特集でウェブ掲載しています(2019年12月))のグルメを楽しむなどなど、書ききれないほどの魅力があります。ぜひ皆様も、信州にしあわせを見つけに来てください。(写真・資料提供:長野県、諏訪市)【信州松本空港で長野県をPRするアルクマ】(提供:信州松本空港利用促進協議会) ファイナンス 2020 Jul.75連載各地の話題

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