ファイナンス 2020年7月号 No.656
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田作之助と親交があり、日本軽佻派を名乗っていた。井伏鱒二が于武陵の詩中の「人生別離足る」という句を訳した「サヨナラダケガ人生ダ」という一節をこよなく愛したという。45歳で急逝した川島自身は、この映画について、「自作を語る」(「サヨナラだけが人生だ 映画監督川島雄三の生涯/今村昌平編、ノーベル書房」収録)の中で、「自分では好きな作品です。『幕末太陽伝』が僕の代表作ということになってますが、自分としては本来、こういう作品の方が好きです」と語っている。フランキー堺主演の「幕末太陽伝」も、私の好きな映画である。石原裕次郎の高杉晋作はあまりいただけないが。ところで「洲崎パラダイス赤信号」の「赤信号」は何を意味するのだろうか。売春防止法施行を控えて洲崎遊郭ももう先行きがないということか。それとも蔦枝が、洲崎パラダイスの中には入らず(=娼婦稼業には戻らず)、ぎりぎり遊郭入り口の居酒屋で足を止めたという意味なのか。川島ワールドに浸っているうちにすっかり深夜になってしまった。明日は一日眠気に耐えるのに苦労しそうだ。〈材料〉 豚ロース(肩肉でも小間でも可)スライス400g(2cm幅程度に切る)、人参中1本(1cm角ぐらいの粗みじん切り)、いんげん10本(1cm幅程度に切る)、市販の焼き肉のたれ(大匙4)、市販のキムチの素(大匙2)(1)フライパンにサラダ油、ごま油各大匙1をひき、中火で豚肉をほぐしながら炒める。ベーコンをカリカリに炒めるイメージ。豚肉が濃いきつね色になるまで炒めたら、キッチンペーパーを敷いたバットの上にあける。フライパンをペーパータオルで軽くぬぐって油をある程度取る。(2)フライパンに人参を入れ、中火で1分炒めたらいんげんを投入し、2分炒める。(3)豚肉を再度投入し、さらに1分炒め、焼肉のたれとキムチの素を投入し、よく混ぜながら1分炒めたら完成。好みでいりごまを振る。 * 上記では韓国風の味付けにしたが、醤油と砂糖と生姜で和風にしてもおいしい。ナンプラーとかケチャップとか使っても面白そうだ。** 好みで長芋を1センチ角ぐらいの賽の目に切って入れてもおいしい。火が入りすぎないよう(3)で豚肉と同時に加えること。豚肉のカリカリ炒めのレシピ(4人分) ファイナンス 2020 Jul.71新々 私の週末料理日記 その38連載私の週末 料理日記

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