ファイナンス 2020年6月号 No.655
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1はじめに札幌市は人口約197万人。北海道全体で約526万人であることから、道民の約37%が札幌市で生活しています。札幌市内にある広大な未利用国有地を、北海道財務局ではまちづくりに配慮し、かつ、民間の企画力・知見を反映させるために「二段階一般競争入札」によって売却しました。以下、その取組みを紹介します。2国有地の概要当該国有地は北海道財務局に引き継ぐ前は自衛隊札幌病院とその職員の宿舎の用地に供されていました。・所在地:札幌市豊平区平岸・土地数量:48,496m2・用途地域:第1種住居地域準住居地域現地の写真3処分までのスケジュール本件の処理方針は、令和元年5月20日の第94回国有財産北海道地方審議会において決定しました。処理に際しては、あらかじめ開発条件を設定し、買受希望者から企画提案を求めた上で、その提案を外部の有識者で構成される審査委員会において内容を審査し(第一段階)、審査を通過した者により価格競争入札を行う(第二段階)という二段階一般競争入札による手法で時価売払することが適当、との答申を得ました。審議会以降のスケジュールは以下のとおりです。・令和元年7月5日 入札公示・公示後(7月~10月) 質問受付・同年11月22日 企画提案書締切・同年12月17・18日 審査委員会・令和2年1月16日 期日入札4札幌市との調整開発条件を提示するため、札幌市とは何度も協議を重ねました。札幌市では「自衛隊札幌病院の跡地に係る基本的な考え方」を策定しました。その中で跡地活用の考え方として、1.周辺の住環境に対して配慮2.周辺の交通環境に配慮3.防災性の高い安心な活用4.景観形成に資する活用5.緑地資源の創出という5項目を提示し、提案者はこれを基に設計に取り掛かることになりました。札幌市中心部の再開発に貢献~北海道財務局で初めての 二段階一般競争入札を実施~北海道財務局 管財部 国有財産調整官伊東 秀起札幌市76 ファイナンス 2020 Jun.連載各地の話題

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