ファイナンス 2020年5月号 No.654
12/84

仕出国(地域)別仕出国(地域)別に見ると、件数では中国が1万9,814件(構成比82.8%)を占め、次いで香港が1,012件(同4.2%)、フィリピンが691件(同2.9%)、韓国が649件(同2.7%)と続いてる。点数では中国59万5,421点(構成比58.4%)、次いで、台湾が19万2,883点(同18.9%)、韓国が13万0,196点(同12.8%)、香港が6万0,056点(同5.9%)となった。件数、点数ともに中国を仕出しとするものの構成比が依然として高い状況が続いている。輸送形態別輸送形態別に見ると、件数では郵便物が大半を占め2万1,091件(構成比88.1%)、一般貨物が2,843件(同11.9%)となった。点数では、郵便物が18万0,503点(構成比17.7%)、一般貨物が838,377点(同82.3%)となった。一般貨物の点数が急増したのはCD・DVD類や紙製品の大口案件があったためだ。悪質なケースには 刑事罰が科されることもこのような差止めでは多くは物品が没収・廃棄等されるだけだが、繰り返し行われているなど悪質と判断されたものは、場合によっては告発され、刑事罰が科されることもある(関税法では「10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、又はこれを併科する」と定められている)。安易に知的財産侵害物品を輸入していると、重い罰を受ける可能性があることを認識しておきたい。近年、インターネットやSNSが急速に発展したため、誰でも簡単に電子商取引で海外から商品を購入できるようになっており、その中にはニセモノも含まれているという。ニセモノが社会や自分自身に与える悪影響を十分に認識し、ニセモノに“NO!”と言える人間でありたい。図表7  仕出国(地域)別(中国・香港・韓国・その他)輸入差止件数構成比の推移36.7%86.3%91.1%91.9%92.2%86.8%82.8%4.6%2.1%4.2%2.8%2.7%4.4%4.2%50.3%6.8%1.7%1.6%1.1%2.0%2.7%8.4%4.9%3.0%3.7%4.0%6.7%10.3%100806040200平成16年平成21年平成27年平成28年平成29年平成30年令和元年中国香港韓国その他(%)※構成比の合計は、四捨五入の関係で100%にならない場合がある。出典:令和元年の税関における知的財産侵害物品の差止状況図表8 輸送形態別輸入差止実績構成比の推移■件数ベース一般貨物13.2%一般貨物11.9%郵便物86.8%郵便物88.1%00102030405060708090100令和元年平成30年■点数ベース令和元年平成30年一般貨物43.8%一般貨物82.3%郵便物56.2%郵便物17.7%(%)102030405060708090100(%)出典:令和元年の税関における知的財産侵害物品の差止状況8 ファイナンス 2020 May.

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る