ファイナンス 2020年4月号 No.653
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京都市7酒造資料館について伏見において酒造りを知ることができる酒造資料館として次の2カ所をお薦めします。【月桂冠大倉記念館】入館料が必要ですが、伏見の酒造りや日本酒の歴史・文化を感じる史料館で、「京都市有形民族文化財」に指定された酒造用具類が酒造りの工程ごとに展示され、かつての酒蔵の雰囲気が再現されており、入館後、直ぐにお土産用に180mlのミニチュアサイズの日本酒がもらえ、更に見学終了後には3種類の利き酒が頂けます。また前日までに予約すれば記念館に隣接する酒蔵でモロミ発酵の様子などをガラス越しに見学できます。【写真(8)】月桂冠大蔵記念館【黄桜カッパカントリー】敷地内には、昔懐かしいCMソングがかかり、同CMで使用されたカッパの原画を展示するコーナー及び全国各地のカッパの貴重な資料を集めた「河童史料館」があり、更にビール工房を備えた酒蔵を改装した地ビールレストランも併設されており、日本酒が苦手な方も楽しめます。また、ここから徒歩20分かシャトルバスを利用すると無料で日本酒醸造蔵と地ビール蔵を同時に見学できる「黄桜伏水蔵」に行けます。【写真(9)】黄桜カッパカントリー【写真(10)】黄桜伏水蔵8街中の酒蔵巡り伏見の各酒蔵を巡り、試飲するのは手間という読者の声に答えて、伏見の酒蔵の銘酒を少しずつお試しいただける筆者お薦めの利き酒セットが堪能できるお店をご紹介します。1軒目は地元伏見の納屋町商店街にある「伏水酒蔵小路」で18蔵の銘酒が利き酒できるセットがあり、2軒目は京都市内の繁華街烏丸にある「京都酒蔵館」で15蔵の銘酒が利き酒できるセットがあり、ともに街中に居ながらにして伏見の酒蔵巡りが楽しめます。【写真(11)】伏水酒蔵小路【写真(12)】京都酒蔵館9京都では日本酒で乾杯京都市では、全国に先がけて2013年1月15日に「京都市清酒の普及の促進に関する条例」(通称「乾杯条例」)が制定されました。京都は全国でも有数の酒どころとして知られていることから、日本酒による乾杯の習慣を広め、日本酒の普及とともに、日本文化への理解の促進を目指していきたいという願いが込められた条例です。もともと日本では、大切なお米で造られたお酒が尊いものとして神様に供えられ、お酒を用いた儀礼や酒杯のやりとりによる文化が、継承されてきました。最後に「皆さまの健康と、益々のご発展を祈って」伏見の清酒で、乾杯!(参考文献)京都税関支署60年小史(日本関税協会大阪支部)伏見酒造組合ホームページ及び京都伏見酒ガイド(伏見酒造組合)大阪税関百二十五年史及び大阪税関風土記(大阪税関)76 ファイナンス 2020 Apr.連載各地の話題

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