ファイナンス 2020年3月号 Vol.55 No.12
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各地の話題は、2018年に日経ウーマンオブザイヤー超高齢化社会の希望賞に選出されています。写真(2) 「コミュニティナース」を地域に広げる矢田明子さんこういった動きをより加速させるため、本市では2019年4月に、全世代のチャレンジを支え、進める「雲南市チャレンジ推進条例」を施行し、より一層の地方創生の推進を図っています。3新たに始まった「企業チャレンジ」これからの変化が激しく、複雑化する社会課題に対応するためには、市民によるチャレンジだけではなく、地域・企業・行政など、より多様な関係者が協働して役割を担い合うことが求められます。他方で、人口減少や少子高齢化等の社会課題解決に関心のある企業から雲南市の地方創生に寄与したい旨の申し出をいただくことも多くなりました。そこで、今年度より新たに、地域と市内外の企業が協働し、課題先進地域である雲南市の社会課題をともに解決していく「企業チャレンジ」をスタートさせました。2019年4月には、株式会社竹中工務店、ヤマハ発動機株式会社及び特定非営利活動法人ETIC.と連携協定を締結しました。株式会社竹中工務店は、地域コミュニティを活かした健康な地域づくりを支援するため、IoT技術を活用し「コミュニティの健康度」を測定する技術を開発し、住民の健康に寄与する方法やプログラムの開発に取り組んでいます。ヤマハ発動機株式会社は、Slow・Smart・Safetyをキーワードに、低速モビリティを活用した街づくりに寄与するとして、グリーンスローモビリティの実証運行を2019年10月~12月まで行い、実装を目指して取り組みを続けています。実証運行には、地元のタクシー事業者に運行を担っていただいているほか、ルート選定には雲南警察署、停留所の設置や充電場所は運行エリアにある雲南市立病院やスーパーなど、多くの地元関係者にご協力をいただき実施しています。この取組は「五方よし」を目指しています。市民、雲南市、企業が「良し」となるチャレンジに加え、これから参画をする企業や、日本や世界の他地域のモデルになることを目指し、挑戦を続けます。写真(3) グリーンスローモビリティの実証運行4社会課題解決の先導役へ 雲南ソーシャルチャレンジバレーこれまでの「子ども×若者×大人チャレンジ」に、「企業チャレンジ」を加え、地域全体で社会課題を解決する「ソーシャルチャレンジ」を一層進めていきます。この取組を「雲南ソーシャルチャレンジバレー」と称し、世界のICT(情報通信技術)分野で最先端を走るアメリカのシリコンバレー(ICTの一大拠点)のように、雲南市が同様の課題を抱える地域の先導役として、最先端を走ることを目指しています。これまでのチャレンジを一層進化・発展させ、市民のみなさんにとって幸福度の高いまちをつくるため、多様な皆さんと手を取り合いながら進めていきます。市民のチャレンジを応援!夢膨らむまち地方創生コンシェルジュ中国財務局松江財務事務所長 春田 裕司雲南市は、小規模多機能自治による住民主体のまちづくりを基盤に、地域課題解決へのチャレンジを進化させています。地域を元気にしたいとお考えの皆さん、是非、雲南市でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。 ファイナンス 2020 Mar.73連載各地の話題

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