ファイナンス 2020年3月号 Vol.55 No.12
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首都ジュバの様子少し離れた地方では依然として小規模な衝突が発生していますが、2018年9月の衝突解決合意以降、首都ジュバでは治安情勢は比較的安定したまま推移しています。実際に現地を訪れてみると、国連のPKO部隊が常駐している上、街の至る所で政府軍が目を光らせているため、(逆説的ではありますが)治安の悪さはほとんど感じられませんでした。徒歩で通学している子供たちも多く見かけたり、マーケットは大勢の人で賑わっていたりと、人々の日常生活も少しずつ平穏を取り戻しているようでした。しかし、ふと建物の外壁に目を向けると、弾丸が撃ち込まれた痕が点々と残っており、長年にわたる内戦の生々しい爪痕が街の至る所に残されていました。現地での食事朝食は滞在先ホテルのビユッフェでとります。昼食はIMF現地事務所内で現地スタッフに作ってもらったローカルフードを食べることが多いのですが、「ウガリ」と呼ばれる白トウモロコシの粉をお湯で練って作ったパンのような主食や牛肉とオクラを煮込んだシチューは日本人の舌にも合います。夜間外出制限(カーフュー)が発令されており日没以降はホテルの外に出ることはできないため、夕食は滞在先のホテル内のレストランでとることになります。ホテル内のレストランはアメリカンとイタリアンの折衷料理といったところで、味も悪くはないのですが、スタッフビジットの場合は約1週間、4条協議の場合は約2週間の長期滞在となるため、全てのメニューを一通り試し終えてしまい、滞在の後半は少々飽きてきてしまいます。ミッションの合間の土日はホテルの外に出て、チームのみんなでナイル川沿いのレストランに行ったりします。屋外のテラス席で、眼下に流れる雄大なナイル川を眺めながらいただくナイルティラピアはとても美味で、ミッションの疲れが吹き飛びます。(IMF現地駐在事務所での食事)(ナイルティラピアのグリル)(IMF南スーダンチームのメンバー) ファイナンス 2020 Mar.53海外ウォッチャーFOREIGN WATCHER連載海外 ウォッチャー

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