ファイナンス 2020年2月号 Vol.55 No.11
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 はじめに佐伯税務署は、全国に税務署が創設された明治29年11月に佐伯税務署として設置された後、臼杵税務署との統合・分離を経て、昭和22年8月に現在の名称となりました。管轄地域は、以前は1市5町3村でしたが、平成17年の市町村合併により現在の佐伯市となり、面積も約903.11km2となるなど、九州で一番広い面積を有する市となりました。管内の主要産業は、豊後水道の豊かな海の下、ブリやヒラメを中心とした養殖業や造船・水産加工業が活発となっています。 管内の名所〔豊後二見ヶ浦〕佐伯市の名勝にも指定されている「豊ぶん後ご二ふた見みヶが浦うら」は、高さ17mの男岩(写真右側)と高さ10mの女岩(写真左側)が、長さ65m、直径75cm、重さ2tのしめ縄で結ばれている夫婦岩で有名です。このしめ縄の長さは日本一であり、1994年にはギネスブックにも掲載され、夫婦岩の間の中央から日が昇る様子は絶景であり、初日の出のスポットとして人気を博しています。〔唄げんか大橋〕1993年7月、大分県と宮崎県の県境近くに位置し、ダム湖百選に選ばれた北川ダムのダム湖に架かる橋として開通しました。「唄げんか大橋」というユニークな名前は、互いに相手を揶揄するような攻撃的な歌詞を特徴とする地元の民謡『宇目の唄げんか』という子守唄にちなんで命名されたものです。この子守唄は、近くの炭鉱に働きに出た夫婦の下に子守奉公として集められた娘達の唄が原型で、子供を背負った娘達が川岸などに数名集まり二群に分かれて歌い合ったと伝えられており、つらい子守仕事のストレスから攻撃的な歌詞になったと言われています。逆Y字型の2本の主塔と扇状に張られた100本のケーブルによる幾何学的な造形美と周囲の豊かな緑や静かな湖面とのコラボレーションが、優れた景観を作り出しており、一見の価値があります。「ホッ」とする街 佐伯佐伯税務署 総務課長伊勢 宏佐伯84 ファイナンス 2020 Feb.連載各地の話題

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