ファイナンス 2020年1月号 Vol.55 No.10
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三陸の湘南・大船渡大船渡税関支署 支署長手塚 達也1はじめに大船渡市は、岩手県の沿岸南部に位置し、「穴通磯」で有名な景勝地「碁石海岸」、三陸沿岸の最高峰「五葉山」を抱く自然豊かで風光明媚な人口約4万人のまちです。夏は涼しく、冬はほとんど積雪が見られず、比較的温暖な心地良く「三陸の湘南」とも呼ばれています(一部の人には)。2大船渡市概要昭和27年、臨海工業都市の建設を目指し、2町5村が合併し市制を施行しました。その後、平成13年隣の三陸町との合併、三陸縦貫自動車道の供用開始、県内初の国際貿易コンテナ定期航路の開設、県内最大の漁業生産量を誇る水産業などの地場産業の振興により、三陸沿岸地域の拠点都市として発展してきました。このような中、東日本大震災により甚大な被害に遭いましたが、「街」を再生するために、市民一丸となり復興に向けて取り組んでいます。3支署沿革昭和21年6月釜石税関支署大船渡監視署設置昭和27年7月大船渡出張所に昇格昭和36年2月茶屋前に単独庁舎完成昭和42年6月開港に指定昭和48年4月大船渡港湾合同庁舎に入居平成13年7月大船渡税関支署に昇格平成20年3月大船渡地方合同庁舎に入居4貿易概況等≪大船渡港≫現在の支署の貿易は、輸入は石炭、輸出は写真用原紙がメインです。過去には国際定期コンテナ航路(釜山)を有し、貿易の伸長も期待されていましたが、同航路は、東日本大震災の影響で休止となっています。しかしその後は、京浜港・仙台港・大船渡港を結ぶ内航コンテナ航路を就航させ、貿易の回復をみせています。昨年10月からはバイオマス発電用の燃料の輸入が始まり、前浜は活況を呈しています。≪いわて花巻空港≫いわて花巻空港は、昨年7月税関空港の指定を受けました。現在「タイガーエア台湾(花巻~台湾)」(H30.8~)、「中国東方航空(花巻~上海(浦東))」(H31.1~)が定期便として就航し、「岩手県の空の玄関口」となっています。今後はさらなる国際定期便の就航が期待されています。大船渡75 ファイナンス 2020 Jan.連載各地の話題

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