ファイナンス 2020年1月号 Vol.55 No.10
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ただし、a2は(100円当たりの)利払い額です。また図8における定義から経過利子はa2×6-d6です。したがって、図8における評価時点での受渡適格銘柄の価格はVi=DF1×V1i-a2×6-d6=1(1+0.062)c6-(b-1)×(a20.062(1+0.062)b-1(1+0.062)b-1+100(1+0.062)b-1)-a2×6-d6=a0.06((1+0.062)b-1)+100(1+0.062)c6-a2×6-d6となります。よって、コンバージョン・ファクター(CFi)はCFi=Vi100=a0.06((1+0.062)b-1)+100(1+0.062)c6×100-a(6-d)1200となります。参考文献[1].フランクリン・アレン、グレン・ヤーゴ(2014)「金融は人類に何をもたらしたか:古代メソポタミア・エジプトから現代・未来まで」東洋経済新報社[2].黒崎哲夫・熊野雄介・岡部恒多・長野哲平(2015)「国債市場の流動性:取引データによる検証」日本銀行ワーキングペーパーシリーズ No.15-J-2.[3].佐藤智恵(2016)「ハーバードでいちばん人気の国・日本 なぜ世界最高の知性はこの国に魅了されるのか」PHP新書[4].CMEグループ(2013)「国債先物についてのご案内」 https://www.cmegroup.com/trading/files/understanding-treasury-futures-ja.pdf[5].重見庸典・加藤壮太郎・副島豊・清水季子(2000)「先物価格とレポレート、銘柄毎の需給によって国債価格は決まる─1999年中の国債市場の動きを理解するために─」日本銀行 マーケット・レビュー 2000-J-1.[6].ニコラス・ダンバー(2001)「LTCM伝説―怪物ヘッジファンドの栄光と挫折」東洋経済新報社[7].ブルース・タックマン(2012)「債券分析の理論と実践(改訂版)」東洋経済新報社[8].野村證券(1985)「わかりやすい 債券先物取引」商事法務研究会[9].服部孝洋(2018)「市場流動性の測定 ―日本国債市場を中心に」ファイナンス2月号、67-76.[10]. 服部孝洋(2019)「イールドカーブ(金利の期間構造)の決定要因について―日本国債を中心とした学術論文のサーベイ―」ファイナンス10月号、41-52.[11]. 藤本文・加藤達也・塩沢裕之(2019)「国債決済期間短縮(T+1)化後の市場取引動向―レポ市場を中心に―」BOJ Reports & Research Paper.[12].三菱東京UFJ銀行(2014)「デリバティブ取引のすべて」きんざい[13].村上秀記(2015)「金融実務講座 マルチンゲールアプローチ入門:デリバティブ価格理論の基礎とその実際」近代科学社[14].ジョン・ハル(2016)「フィナンシャルエンジニアリング〔第9版〕―デリバティブ取引とリスク管理の総体系」きんざい[15].宮野谷篤・井上広隆・肥後秀明(1999)「日本の国債市場のマイクロストラクチャーと市場流動性」金融市場局ワーキングペーパーシリーズ 99-J-1.[16].レオ・メラメド(1997)「エスケープ・トゥ・ザ・フューチャーズ―ホロコーストからシカゴ先物市場へ」ときわ総合サービス出版調査部[17].レオ・メラメド(2010)「先物市場から未来を読む」日本経済新聞出版社[18].渡辺百合子、吉田俊介、宇井理人、本馬朝子、北濱佑介、清水茂(2016)「国債の決済期間短縮化(T+1化)に向けて」日銀レビュー 2016-J-13.[19].Burghardt, G., Belton, T. 2005. The Treasury Bond Basis:An in-Depth Analysis for Hedgers, Speculators, and Arbitrageurs. McGraw-Hill Library of Investment and Finance.[20].Lin, B., Chen, R., Cho, J. 1999. Pricing and quality option in Japanese government bond futures. Applied Financial Economics 9(1), 51-65.[21].Schaede, U. 1989. Forwards and futures in tokugawa-period Japan:A new perspective on the Dōjima rice market. Journal of Banking and Finance 13(4-5), 487-513.[22].Tse, Y. 1999. Round-the-clock market efciency and home bias:Evidence from the international Japanese government bonds futures markets. Journal of Banking and Finance 23(12), 1831-1860.[23].Wakita, S. 2001. Efciency of the Dojima rice futures market in Tokugawa period Japan. Journal of Banking and Finance 25(3), 535-554. ファイナンス 2020 Jan.74シリーズ 日本経済を考える 96連載日本経済を 考える

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