ファイナンス 2020年1月号 Vol.55 No.10
14/88

昭和50年から米菓売上日本一を誇る亀田製菓は昭和32年に設立され、62年の歴史を持つ製菓メーカー。国内では新潟を中心に11カ所の工場が稼働し、日本の米菓市場で約30%のシェアを誇る。その他にグループ会社として国内に7カ所、海外にも北米に3カ所、中国、タイ、インドなど計10カ所の工場を保有。海外スタッフを含めると、約6,000人が働いている。この11月にインドのデリーで新たな海外工場が稼働を開始した。インド人には、柿の種が以前から大人気で現地ニーズに合わせたカレー風味の商品などを現地生産する。一方で同社は北米も重要な市場と位置付けている。現地でニーズの高いグルテンフリー商品などさまざまな商品を生産している。また同社は、令和元年に「ダイバーシティ元年」を宣言し、従業員の自己実現を支え、より豊かで、より楽しい生活の向上に貢献することを目指している。その一環として「ハイハイン休暇」や「育児短時間勤務」などを導入している。ハイハイン休暇は配偶者が出産した男性従業員が取得できるもので、年次有給休暇のほかに育児のための有休休暇を3日間付与するもの。一方、育児短時間勤務は3歳までの子どもを養育する従業員に9時から16時までの短時間勤務を認めるもの。こうした取り組みを通じて同社は3つの目標の実現を目指している。亀田製菓が目指す姿●2020年度までに女性管理職数を2014年度の3倍にすることを目指します。●2020年度までにプラチナくるみん取得を目指します。●2020年度までに週1日程度の在宅勤務ができる制度の導入を目指します。遠山副大臣が訪問した亀田工場では、主力商品の亀田の柿の種を生産。1,000億円の売上のうち、200億円以上を占める大黒柱となっている。米菓のリーディングカンパニーとして新潟から世界へ日本の魅力を発信亀田製菓の佐藤 勇社長(写真左)と遠山副大臣。亀田製菓株式会社視察レポート亀田製菓株式会社概要創業1946年(昭和21年)会社設立1957年(昭和32年)社長佐藤 勇(代表取締役社長 COO)資本金19億4,613万円売上高1,000億4,100万円(2019年3月期)従業員数3,197名(2019年3月31日現在)事業内容菓子の製造販売事業本社新潟県新潟市工場亀田工場(新潟県新潟市)元町工場(新潟県新潟市)水原工場(新潟県阿賀野市)白根工場(新潟県新潟市)9 ファイナンス 2020 Jan.

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る