2019年12月号 Vol.55 No.9
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(1)組織として目指す姿財務省は、令和元年6月に「国の信用を守り、希望ある社会を次世代に引き継ぐ。」という使命を実現するため、今後10年、20年という時間軸の中で、組織として目指す姿を明確化・明文化した。この中では、多くの職員が執行に関わる財務局においては、国民、納税者、更には、将来世代の視点に立って、広く社会の持続可能性を追求し、適正・公平な行政を行うこととされている。また、少子高齢化や経済のデジタル化など社会が変化する現代において、希望ある社会を実現するため、財務局が持つネットワークを活用し、地域の実情を的確に把握することにより、地域社会の課題解決に貢献することとされている。(2)財務局の使命と求められる職員像これまで述べたように、財務局は、財務省の総合出先機関として、また金融庁の事務委任を受け、時代に応じて様々な業務を担ってきた。このような中、財務局のアイデンティティーの確立と一体感を醸成することを目的として、平成22年6月に「財務局の使命と求められる職員像」を策定した。これにより、財務局における共通の目標・使命が明確化された。財務局の使命財務局は、財務省の総合出先機関として、また、金融庁からの事務委任を受け、財政、国有財産や金融等に関する施策を実施します。さらに、財務省及び金融庁の施策を地域に広報するとともに、地域の意見・要望や地域経済の実態を財務省及び金融庁に的確かつ迅速に伝達し、効果的な施策の形成に寄与します。また、地域の特性を踏まえた施策の実施を通じて、地域貢献に努めます。以上により、金融機能の安定や通貨の信認を確保し国民の資産を守るなど国民生活の安定・向上と我が国経済の発展に貢献します。求められる職員像1.国民全体の奉仕者たる自覚と国家公務員としての使命感、責任感を持って、職務を遂行するとともに、国の予算の財源は国民の税金であることを自覚し、常にコスト意識を持ち、効率的・効果的な業務運営に努めます。2.職務に必要な財政、金融、経済、資産管理等の財務に関する専門知識の習得に努めるとともに、現場に足を運んで地域の実情及びニーズを的確に把握し、地域への貢献を通じて、住民の信頼に応えます。財務局の果たすべき使命持続可能な経済社会を目指して財務局のシンボルマークデザインについて財務局シンボルマークの2つの球体は、「地域と国」を、財務局を中心とした円は、「効果的な施策」を表現している。地域と国を表現している2つの球体を財務局を中心とした円で繋ぐことによって、国の施策を地域に広報するとともに、地域の意見・要望や地域経済の実態を国に的確かつ迅速に伝達することによって、効果的な施策の形成に寄与するという財務局の使命をイメージしている。 ファイナンス 2019 Dec.7昭和24年に発足財務局70年の歴史と果たしてきた役割特集

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