2019年11月号 Vol.55 No.8
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各地の話題 はじめに輪島税務署は、明治29年11月に設置され、明治42年10月に飯田税務署を統合し、昭和43年3月、現在地に移転新築されました。日本列島の真ん中、日本海に飛び出た能登半島の先端部「奥能登」と呼ばれる地域に位置する輪島市、珠洲市、能登町、穴水町の2市2町を管轄しています。管内は、能登半島最先端の禄剛崎を境に、奇岩怪石に富んだ荒々しい海岸線が続く「外浦」と、波静かな白い砂浜と緑の松が美しい「内浦」とに二分され、自然味あふれる景観が広がっています。「能登はやさしや土までも」という言葉があります。人はもとより土までも柔らかい(優しい)、素朴で温かい風土と表されています。それでは、魅力いっぱいの「奥能登」について、紹介させていただきます。 自然豊かな「能登の里山里海」日本初の世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」。その能登半島の自然豊かな「里山里海」の地形を活かした名所やイベントがたくさんあります。輪島市の白米千枚田は、海沿いの斜面に1,004枚の小さな棚田が広がっており絶景です。人と自然が造りあげた日本の原風景は、初めて訪れる人も、懐かしい気持ちにさせられます。毎年、10月初旬から3月初旬にかけイルミネーションイベント「あぜのきらめき」が開催されます。棚田に置かれた2万5千個のLEDがピンク、グリーン、ゴールド、ブルーで四季を表現します。満点の星空と海風に舞う粉雪と奇跡のコラボレーションにめぐり逢えたら感動することでしょう。能登半島の最先端、珠洲市では、奥能登国際芸術祭が平成29年に開催されました。現在も一部作品を継続展示中です。「さいはて」ゆえに残された「忘れられた日本」とも言うべき原風景を世界から招かれたアーティストが、地域の潜在力を掘り起こしアートの力でその魅力を引き立てます。「さいはての芸術祭」。現在令和2年秋の第2回芸術祭に向け準備を行っています。【白米千枚田 あぜのきらめき】 里山里海の恵み輪島市は天然ふぐの漁獲量が5年連続日本一(2011-2015)。「輪島ふぐ」を商標登録し、市内の多くの旅館や飲食店でふぐ料理を提供しています。能登町で水揚げされる「のと寒ブリ」は、極寒の日本海で育ち、プランクトンの豊富な富山湾で栄養豊かな小魚をたくさん食べ、丸々と太っています。身が引き締まり、脂が乗り最高です。穴水町の穴水湾は「牡蠣」の産地として知られています。水深の深い場所で養殖されるため、身がギュッ「能登はやさしや土までも」 輪島輪島税務署 総務課長垣内 覚尋輪島 ファイナンス 2019 Nov.77連載各地の話題

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