2019年11月号 Vol.55 No.8
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各地の話題「北アルプスと蜃気楼の街」 魚津魚津税務署 総務課長谷口 英二 はじめに魚津税務署は、富山県東部に位置し、3市4町1村を管轄しています。管内は、北西部が日本海(富山湾)に面し、西南部は一部地域(水橋地区)を除き、常願寺川を境界としています。また、南東部は立山連峰の山々に囲まれ、新潟県及び長野県と隣接する一方、この立山連峰を源とする黒部川、片貝川、早月川等の扇状地が豊かな平野を形成しています。気候は北陸特有の多雨多湿型で、特に冬期は多量の積雪地帯となり、山岳地帯の高山では万年雪となることもあります。この融雪が豊富な電力資源となり、また、農作物の貴重なかんがい用水をはじめ「黒部名水」・「穴の谷霊水」など、おいしい飲料水を提供しています。平成26年8月には、立山連峰から富山湾まで高低差4千メートルのダイナミックな地形が織りなす固有の自然環境が評価され、富山県富山市以東9市町村にまたがる「立山黒部」が日本ジオパークに認定されました。 魚津の三大奇観 (The three natural wonders)イ 蜃気楼蜃気楼は、大気中の温度差によって光が屈折することによって、遠方の風景が伸びたり反転して見えたりする現象です。魚津市は、富山湾沿岸でも格好のビューポイントとなっています。【蜃気楼】ロ ホタルイカ群遊海面ホタルイカは、3月~5月に、産卵のため大群となって浮上し、沿岸に押し寄せてきます。日本近海でホタルイカが海岸近くまで大群をなして集まるのは富山湾だけであるため、群遊海面は、昭和27年に国の天然記念物に指定されています。【ホタルイカ】ハ 埋没林埋没林とは、森林全体が水没し腐朽しないまま残存したもので、魚津漁港の北側一帯で約1,500年前に水没した原始林の樹根が発掘され、昭和30年に国の天然記念物に指定されています。【埋没林】魚津 ファイナンス 2019 Nov.75連載各地の話題

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