2019年11月号 Vol.55 No.8
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がおります。鑑定官の方々はお酒のスペシャリストであり、醸造の技術に関する知識はもちろん、酒の味覚に関する知識も豊富です。味覚検査では、1日に100点近い酒を利いて、それぞれの酒に対する良いところ・改善点を的確にフィードバックを行っており、造り酒屋の方から「先生」と呼ばれています。年に一度、毎年5月頃に行われる全国新酒鑑評会の出品酒は、鑑定官の先生によって厳しい審査が行われており、金賞を受賞することは非常に困難となっています。平成30酒造年度には、全国から857点が出品され、金賞酒は237点にとどまっています。近江八幡署管内で、平成30酒造年度に金賞を受賞した製造場は2場あります。一つは、「松の司」を醸造している松瀬酒造と、もう一つは、「喜楽長」を醸造している喜多酒造です。松の司は竜王町の文化が込められたお酒です。竜王町の歴史、風土、自然の恵みに正面から向き合い、非常に丁寧に作り込まれたお酒は、毎年高い評価を得ています。社長の松瀬さんは、日本酒と料理のマリアージュにも力を入れられており、私が感動したのは松の司の大吟醸と白味噌仕立てのお碗の組み合わせです。喜楽長は美味いお酒です。純米大吟醸の「愛おし」や大吟醸の「敬いし」といったハレの日にふさわしい華やかなお酒もあれば、一升瓶からぐい飲みに注いでほっと一息つけるような本醸造まで、「ああ、美味い」と思えるお酒を醸造されています。今年の父の誕生日には「敬いし」を父にプレゼントして「これは美味い酒だな」と喜んでおりました。これらのお酒は、東京でも手に入りますので、是非、プレゼントやご自身の一本にお買い求めいただければと思います。鑑定官の先生による滋賀県新酒きき酒会近江八幡税務署は、滋賀県の二市二町を所管しており、東近江市、近江八幡市、日野町、竜王町を所管しています。一年間住んで、管内をいろいろと巡ることができました。友人を案内してとても満足してもらったので、おすすめの一日観光コースをご紹介いたします。紙面の関係で全てご紹介できないことをご容赦ください。11:30 昼食(ティファニー)滋賀県といえば近江牛。産地ならではの美味しい近江牛を食べることができます。12:30 日牟禮八幡宮近江八幡観光は、八幡の名前の由来になった日牟禮八幡宮からはじまります。千有余年の歴史を誇り、近江商人に崇拝された由緒ある神社です。山頂のロープウェーからは、琵琶湖を一望することができます。日牟禮八幡宮で毎年3月中旬に行われる左義長まつり。織田信長も参加したといわれる。ワラで編んだ巨大な山車と、夜の火祭りが圧巻。コラム:近江八幡一日満喫コース32 ファイナンス 2019 Nov.SPOT

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