2019年11月号 Vol.55 No.8
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生命保険料控除証明書などの 添付書類は提出不要で 申告書の控えも保存可能国税庁は、確定申告を行う人の利便性を向上させるため、2019年1月から「確定申告書等作成コーナー」でスマートフォン専用画面を提供した。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用すると、スマートフォンで手続きが完了する。「e-Tax」を利用するには、2つの方法がある。一つは、「マイナンバーカード方式」。マイナンバーカードとICカードリーダライタを用意すれば、税務署に出向くことなく、すべての手続きを進めることが可能になる。なお、スマートフォンでの「マイナンバーカード方式」は2020年1月31日から提供予定。もう一つは「ID・パスワード方式」。マイナンバーカードやICカードリーダライタは不要。ただし、手続きには「ID・パスワード方式の届出」が必要。これは、税務署に出向いて行うもので、職員による本人確認を行った上でID(利用者識別番号)とパスワード(暗証番号)が記載された「ID・パスワード方式の届出完了通知」が発行される。事前に運転免許証などの本人確認書類を持参して、近くの税務署で手続きが必要になる。いずれかの方法でe-Taxを利用すれば、必要事項の入力後、送信すれば申告は完了する。e-Taxでは生命保険料控除証明書などの添付書類は提出不要で申告書の控えはPDF形式でスマートフォンに保存できる。スマートフォン専用画面の提供で手軽に確定申告ができる環境を整備国税庁の取組み(2)図表9 スマートフォン版の確定申告書作成コーナー※申告内容によって、パソコンと同様の画面が表示される場合があります。※開発中のため、実際の画面と異なる場合があります。図表10  スマートフォン申告 2つの利用方式●マイナンバーカード方式マイナンバーカードとICカードリーダライタを利用してe-Taxを行う方法。利用には、①マイナンバーカード、②ICカードリーダライタが必要。●ID・パスワード方式「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されたe-Tax用のID・パスワードを利用してe-Taxを行う方法。マイナンバーカードとICカードリーダライタは不要。「ID・パスワード方式の届出完了通知」の発行は、税務署で職員による本人確認が必要。 ファイナンス 2019 Nov.7シェアリングエコノミー等新分野の経済活動への対応で国税庁の果たす役割特集

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