ファイナンス 2019年10月号 Vol.55 No.7
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各地の話題 【空港の特徴(その1)】「はやい!やすい!うまい!」…某飲食店のキャッチコピーではありませんが、茨城空港の特徴はコンパクト&ローコストにあると思います。「はやい!」…国際線旅客機がランディングしてから5分後には駐機場、その5分後には降機してターミナル内のCIQエリア入場。さらにその5分後には手荷物ターンテーブルが回り始め、預けた荷物を受け取ることができます。預けた荷物が無ければ、ランディングしてから10分程度で税関検査を受けている旅客がいるのです。「やすい!」…航空会社がLCC(2)ですから基本的に航空運賃は安いです。上海までの平均的な運賃は片道5,000円(3)なのですが、搭乗日が近づくにつれ格安料金の席が出てきます。聞いたところでは999円という価格もあったそうです。また、関東圏から沖縄観光に行く方法として、羽田~那覇直行便よりも格安な茨城~台北~那覇経由ルートを選択する旅行者もいます。「うまい!」…ここで言う「うまい」は「上手い」です。ローコストを実現するため、ターミナルに高額なボーディング・ブリッジを整備せず、タラップ車による乗降としています。保安検査後の搭乗者待合スペースも、国内線国際線共用部分があり、発着便ごとに切り替えています。サービス面では、空港利用者に限り、茨城空港~東京駅間の高速バス料金が半額以下の片道500円(4)。約5,000台規模の駐車場は、見学者も含め何日間駐車しても無料です。隣接する栃木県や群馬県、埼玉県だけでなく、成田空港のある千葉県のナンバープレートも見かけます。Wi-Fiもスマホ上で簡単な手続きを行い無料で使用できますし、ターミナル内には飲食店、土産店、こぢんまりとした免税店もあります。 【空港の特徴(その2)】民間機と自衛隊機を一緒に観られる共用空港は、全国に8か所しかありません。さらに、百里基地に配備されている戦闘機、「F4EJ改」(マクドネルF-4ファントムII)は、1961年(S36)に米海軍が空母艦載機として配備(5)して以来、全世界で5,000機以上生産されたベストセラー機体。58年を経た今でもF-4型現役機が観られるのは、日本では百里基地のみです。基地では、F-4のほかにも輸送機や哨戒機、輸送ヘリなどの訓練が毎日のように行われていて、マニアックなファンが、空港周辺で重量級の望遠レンズを構え、楽しそうに撮影しています。 【特産品】茨城空港が所在する小お美み玉たま市は、平成18年に3つの町と村が合併してできた街で、日本で二番目に大きい湖、「霞ヶ浦」に隣接しています。酪農が盛んで、おいしい牛乳を生産するジャージー牛の飼育頭数は日本一。街をあげて乳製品PRに取り組んでおり、特にヨーグルトに関しては、2018年に第1回全国ヨーグルトサミットを市内で開催。ヨーグルトの開発と商品を紹介するPR ファイナンス 2019 Oct.77連載各地の話題

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