ファイナンス 2019年9月号 Vol.55 No.6
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(注2)年金・医療等に係る経費と(2)ないし(5)に掲げる経費については、両経費の性質が異なることから、両経費間での調整は行わない。ただし、各経費において、恒久的な削減を行ったものとして、財務大臣が認める場合には、両経費間で調整をすることができる。また、調整を認めるに当たっては、今後の各経費の増加の見込みも勘案する。 (注3)公共事業関係費等に関する地域に係る一括計上分については、関係する大臣において調整を行う。 (注4)(3)に規定する義務的経費((3)(注1)ないし(注4)の規定に基づき加減算が認められている経費(人件費を除く。)及び既存債務の支払いに係る経費を除く。)及び(5)に規定するその他の経費((5)(注1)の規定に基づき加減算が認められている経費を除く。)の要求額については、その合計額の範囲内において、各経費間で所要の調整をすることができる。 (6) 新しい日本のための優先課題推進枠 令和2年度予算においては、予算の重点化を進めるため、「基本方針2019」及び「成長戦略実行計画・成長戦略フォローアップ・令和元年度革新的事業活動に関する実行計画」(令和元年6月21日閣議決定)等を踏まえた諸課題について、「新しい日本のための優先課題推進枠」を措置する。 このため、各省大臣は、(1)ないし(5)とは別途、前年度当初予算のうち通常分におけるその他の経費に相当する額と要望基礎額の差額に100分の300を乗じた額及び義務的経費が(3)に規定する額を下回る場合にあっては、当該差額に100分の300を乗じた額の合計額の範囲内で要望を行うことができる。 「新しい日本のための優先課題推進枠」においては、各府省庁は、歳出改革の反映に取り組み、改革の効果に関する定量的試算・エビデンスを明らかにする。 (7) 行政事業レビュー 上記の要求・要望に当たって、各省大臣は、「行政事業レビューの実施等について」(平成25年4月5日閣議決定)に沿って、各府省庁における行政事業レビューの結果を適切に反映し、実効性あるPDCAを推進する。 具体的には、「廃止」や「事業全体の抜本的な改善」、「事業内容の一部改善」と結論づけられた事業について、その結論を的確に反映するとともに、類似の事業を含め、他の事業についても、「平成30年秋の年次公開検証等の取りまとめ」(平成30年12月11日行政改革推進会議)の趣旨等を踏まえ、既存事業の実績や効果を効率性、有効性等の観点から徹底検証して見直した上で要求・要望を行う。 2.予算編成過程における検討事項 (1) 予算編成過程においては、各省大臣の要求・要望について、施策・制度の抜本的見直しや各経費間の優先順位の厳しい選択を行うことにより真に必要なニーズにこたえるため精査を行い、平成25年度予算から前年度当初予算までの安倍内閣の歳出改革の取組を基調とした効率化を行う。その際、民間需要や科学技術イノベーションなどの誘発効果が高いもの、緊急性の高いもの、規制改革と一体として講じるものを重視する。また、プライマリーバランスの改善に向けて、当初予算のみならず、補正予算も一体として歳出改革の取組を進める。 ファイナンス 2019 Sep.15令和2年度概算要求基準の概要SPOT

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