ファイナンス 2019年6月号 Vol.55 No.3
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い国や、島しょ国など脆弱な国に支援を重点化していくことが必要であること、(2)高中所得国については、支援の「量」よりも、知識や経験の共有などの「質」が重要であること、(3)中でも卒業の所得基準に達した国々については、支援の対象を卒業につながる分野に重点化し、国別パートナーシップ戦略において、卒業への道筋をしっかりと議論していくべきこと、を強調した。また、質の高いインフラ投資、自然災害に対する強靭性の強化、保健、債務持続可能性の確保など、開発分野における日本の優先事項について、ADBと共に積極的に取り組んでいくことを言及した。3おわりに本年の年次総会において、日本から、質の高いインフラ投資などの分野でADBと共に積極的に取り組んでいく姿勢を表明したことは、日本とADBが、アジア太平洋地域における重要な開発パートナーであることを示す意味で、大きな意義があったと考える。文中、意見にわたる部分は、筆者の個人的見解である。参考: 麻生副総理の演説の全文は、以下のURLに掲載。 https://www.mof.go.jp/international_policy/mdbs/adb/2019st.htm(以上)(ビジネスセッションで発言される麻生副総理)(総務セミナーで発言される麻生副総理)(各国総務の集合写真) ファイナンス 2019 Jun.29アジア開発銀行第52回年次総会について SPOT

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