ファイナンス 2019年5月号 Vol.55 No.2
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各地の話題また、宗谷丘陵には、全国に、“稚内ブランド”として有名な「宗谷黒牛」が、のんびりと牧草を食み、一般的な肉用牛の1.5倍の期間をかけて、ゆっくりと育てられています。お味は、余分な脂肪がないコクがあるのが特徴です。〔日本夜景遺産 稚内公園〕稚内を訪れる観光客が観光コースとして取り入れられる「稚内公園」は、稚内のシンボル「氷雪の門」をはじめ、映画「南極物語」で感動を与えたタロ・ジロなどの樺太犬の功績を称えた「南極観測樺太犬訓練記念碑」など、たくさんのモニュメントがある公園です。その「稚内公園」から見る夜景が、昨年、日本夜景遺産に認定されました。認定を受ける前には、地元でも意外と知られていない夜景でしたが、その光景は、手前に稚内港の灯、次に宗谷湾の暗、その奥に宗谷岬へ繋がる灯と、幻想的で魅力があり、今後、稚内の新たな観光スポットになることは間違いありません。ただし、道路は急勾配でカーブが多いため、冬季間は通行止めとなります。〔利尻礼文サロベツ国立公園、利尻富士〕「利尻礼文サロベツ国立公園」は、管内の利尻島と礼文島の2つの島の約半分と稚内市から日本海側の豊富町・幌延町へ続く海岸砂丘林とサロベツ原野が指定されており、山岳、お花畑、海食崖、海岸砂丘など、変化に富んだ景観を誇る国内最北の国立公園です。この国立公園の中で、シンボル的存在となっているのが、標高1,721mの独立峰の利尻山であり、別名「利尻富士」とも呼ばれ、日本百名山百選では、北の秀峰として一番目に数えられています。利尻富士は、北海道を代表するお菓子のパッケージでお馴染みの山で、昨年、天皇皇后両陛下が利尻島をご訪問された際にも、この山の雄姿をご堪能されておりました。 【グルメ】〔たこしゃぶ〕管内の主要魚種は海域により異なり、オホーツク海側はホタテ貝、サケ、毛ガニ、日本海側は、ナマコ、コンブ、ホッケなどとなっています。特に管内にある猿払村は、高品質なホタテがたくさん獲れることで有名で、ホタテ貝は獲る漁業から稚貝を放流し育てる漁業に取り組んでいます。魚介類は、いずれも新鮮で、おいしいものばかりですが、その中でも名物料理として紹介したいのが、タコのしゃぶしゃぶ「たこしゃぶ」です。稚内では、主にタコ類の中でも最大級の「ミズダコ」を漁獲し、その水揚量は日本一を誇ります。茹でたばかりのシンプルな煮ダコも大変おいしいものですが、タコの繊維に沿って薄くスライスしたものを野菜 ファイナンス 2019 May.73連載各地の話題

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