ファイナンス 2019年5月号 Vol.55 No.2
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鉄と観光の街 室蘭室蘭税務署 総務課長酒井 公司 【はじめに】室蘭税務署は、明治30年4月に設置され、北海道の太平洋岸南西部に位置し、室蘭市、登別市、伊達市、豊浦町、洞爺湖町、壮瞥町の3市3町(管内面積1,356km2、管内人口約185,000人)を管轄しています。室蘭の語源は、アイヌ語の「モ・ルエラン」という言葉がもとになっており、「小さな・下り坂」という意味です。その語源どおり、室蘭市は室蘭港を中心にすり鉢状の地形をしており、とても坂道の多い街です。また、管内の中心地であり、新日鐵住金・日本製鋼所の製鉄を始めとする重工業が盛んな街でもあります。一方で、管内には北海道有数の温泉地である「登別温泉」や自然豊かな「洞爺湖」などの魅力的な観光スポットが多く点在しています。 【管内の名所】〔登別温泉〕登別温泉は知名度・人気度ともに北海道を代表する温泉地であり、自然湧出量1日1万t、源泉温度45~90℃の高温、9つの種類(硫黄、食塩、明ばん、酸性、重層、ラジウム、緑ばん、芒硝、鉄)の泉質が沸く、世界的にも珍しい温泉地で、「温泉のデパート」と呼ばれています。近年では国内のみならず、アジア各国をはじめ世界各地からの観光客が多く訪れ、国際色豊かな観光地としてにぎわいを見せています。〔洞爺湖〕洞爺湖は虻田郡洞爺湖町と有珠郡壮瞥町にまたがる東西約11km、南北約9kmのほぼ円形の湖です。面積は日本で9番目、カルデラ湖としては、3番目の大きさとなっており、周辺には有珠山、昭和新山、洞爺湖温泉などがあり北海道有数の観光地域です。周辺一体が支笏洞爺国立公園に指定されており、洞爺湖有珠山ジオパークとして「日本ジオパーク」、「世界ジオパーク」に登録されています。平成20年には「第34回主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)」が開催されました。〔地球岬〕地球岬は、100m前後の断崖絶壁が連なり、快晴の日には展望台から太平洋を一望できる国内でも有数の景勝地となっています。「北海道の自然100選」で第1位になったこともあり、元旦には、初日の出を参拝するため、地元だけでなく遠方からの観光客も参拝に訪れます。ハヤブサの営巣地としても有名です。室蘭70 ファイナンス 2019 May.連載各地の話題

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