ファイナンス 2019年5月号 Vol.55 No.2
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たビールが欲しくなる。苦しい。しかし勇敢にも私は、休肝日を貫くため、早々に浅蜊の味噌汁と鯛めしに進むことにする。美味い。私はビールを忘れるため、ひたすらに味噌汁を啜り、冷蔵庫から出してきたきゃらぶきを菜に鯛めしを食べ、お代わりを重ねた。かくして私は休肝日を全うした。しかし、言うを俟たないことながら、先日の胃の不調などケロリと忘れて欲望のままに大食の罪を犯したことは全く意識になかった。その晩大食の報いは胃もたれとなったが、私の精神は内省に向かうことはなく、「則天去私」への道は果てしなく遠いということだけはわかった。〈材料〉 米2合、鯛の切り身2切れ、生姜(小さめ1片、細いせん切り)、三つ葉(2~3本、1センチ幅に刻む)、醤油大さじ1、みりん大さじ1、酒大さじ2、出汁の素大匙1(1)米を研いで炊飯器に入れ、醤油、みりん、塩小さじ1を加え、2合の目盛に水加減し、だしの素を加えてかき回す。そのまま20~30分ほど置いて浸水させる。(2)鯛の切り身をバットか皿に入れ酒大匙1を振りかけ、塩少々を振る。しばらく置いて上下を返し、同様に、酒、塩を振る。(3)切り身を炊飯器に入れ、蓋をして、(炊飯器のメニューに炊き込みご飯があるときはこれにセットして)スィッチを入れる。(4)炊けたら、バットか皿に切り身を取り出す。(飯は保温状態のまま。)(5)丁寧に、皮と骨を外す。鯛は骨が硬いので、小骨まで気をつけてとること。身の部分だけをほぐしてから炊飯器に戻し、飯とかき混ぜる。(6)茶碗に盛り、生姜と三つ葉をのせて、食す。鯛めしのレシピ(軽く4人分) ファイナンス 2019 May.69新々 私の週末料理日記 その31連載私の週末 料理日記

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