ファイナンス 2019年3月号 Vol.54 No.12
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甲子園ってどのくらいあるんだろう、とちょっと興味を持ちました。高校野球以外に阪神甲子園球場で行われるものとしては、アメリカンフットボールの大学選手権「甲子園ボウル」がありますね。会場となる阪神甲子園球場と直接関係ないものでは、ネットでみるだけでも相当あります。高校生向けだけでも数十はあり、まんが、マンザイ、ダンスなどなど。仕事では科学技術振興機構が主催する「科学の甲子園」に関わった程度でしたが、全国大会で日本一を決めるものとして象徴的な「甲子園」という用語を各大会で使っているのですね。時代を反映して「アプリ甲子園」というものもあるようです。主催は高校の部活動の連盟というオーソドックスなものから、業界団体、大手企業、自治体など様々。新潟関係では、多様な文化が息づいている佐渡ヶ島で毎年行っている「はんが甲子園」があります。なんと文部科学大臣賞があります。居酒屋も旅館も甲子園さらに、社会人向けの全国大会で〇〇甲子園と冠しているものもあります。ここでは、旅の基本は食と宿、ということで、冒頭に触れた「居酒屋甲子園」のほか、「旅館甲子園」を取り上げてみます。居酒屋甲子園は、外食業界を活性化する取組として平成18年から始まったイベントで、NPO法人居酒屋甲子園主催とのこと。料理の味そのものの審査というよりは、働く人や地域を元気にするか、という観点のようです。数年前NHKでそのあり方が取り上げられ、直近の第13回大会では1766店も参加し、覆面調査や地域大会もある本格的で成長を続けている大会のようです。この大会では、3回も新潟のお店が優勝しています。第10回「燕三条イタリアンbit」、第11回「旬海佳肴 一家」、そして第13回「ベジテジや Soi 新潟万代店」。確かに、ただ元気なだけじゃない店ですし、若者が新しいことにチャレンジするっていいことですよね。旅館甲子園は、宿泊業の全国団体である全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)の青年部が主催。旅館で働く人にスポットを当て、経営者のビジョン、スタッフ教育や地域貢献などこれまで表に出なかった旅館の魅力をアピールする大会とのことです。2月に行われた大会が第4回とまだ歴史は浅いのですが、そこで新潟の玉城屋旅館が優勝しました。日本三大薬湯の松之山温泉、素敵な旅館が立ち並ぶ地にあります。フレンチと日本酒のマリアージュを東京からUターンしたイケメン若主人と2つ星レストランからIターンした若手シェフ等で提案している地域の期待大の旅館です。国立(高校サッカー)、花園(高校ラグビー)、都大路(高校駅伝)など、頂点を決める聖地の呼び名はありますが、やはり甲子園って特別な存在だなあと今回改めて思いました。まだ有名でない食事処や宿等を発掘しに巡りたいです。 ファイナンス 2019 Mar.61ニイ「ガタ」、「トキ」、書いてみませんか?連 載 ■ ニイ「ガタ」、「トキ」、書いてみませんか?

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