治体、大学などの関係者同士で名刺交換や意見交換を実施し、その後の連携可能性を探っていただくというものです。当日は全国各地から企業、金融機関、自治体などの関係者、各財務局からの参加者等も含めて約400名が参加しました。冒頭、総合司会である地方課の小林総務調整企画室長より、この場での出会いがオープンイノベーションの更なる深化や地域経済活性化に向けた「エンジン」となってほしいという思いを述べるとともに、イベントロゴ「ENGINE!」には、ここに集まった皆さん全員で「円陣」を組んでよりよい日本の未来を創造すること、また、「円(お金)・人(人材)」の幸せな関係を紡いでいってほしいこと、との思いを込めていることが紹介されました。シンポジウムの開会にあたり、経団連の起業・中堅企業活性化委員会の根岸修史委員長及び岡本薫明事務次官が開会の挨拶をしました。根岸委員長からは、生活や産業構造が大きく変わるデジタル革新をチャンスだと捉えて、経団連では多様な人々が新たな価値を生み出す社会「Society5.0」を提言しているところであり、その実現のためには外部との連携を加速するなどエコシステムの構築が重要になるとのお話がありました。根岸委員長また、岡本事務次官からは、地方創生という国をあげての重要施策に財務省・財務局が取組む意義や、財務局のネットワークを活用して国の施策を地域住民に伝達することの大切さ、財務局がプラットフォームの場を提供することで情報共有を図ることの重要性についてお話がありました。岡本次官3「宇宙人」としての視点続いて、環境問題や社会問題に取組む株式会社リバースプロジェクト代表で、俳優でもある伊勢谷友介さんと、起業のガイドブックを発刊している創業手帳株式会社代表取締役の大久保幸世さんの特別対談を実施しました。対話の冒頭において、伊勢谷さんから、宇宙から地球や人類を一人の人間として見たらどう見えるのか、戦争や環境問題によって自分で自分を傷つけている状態に陥っているように見えるのではないか、という視点が提示されました。特別対談では、この「宇宙人の視点」を踏まえて、地域や環境の課題解決に向けて企画・開発した商品やプロジェクトが紹介されました。例えば、形が真円でないために価値が低くなってしまう真珠を用いて、斬新な真珠の形状を提案し、付加価値をつけて販売する愛媛県での取組(リパールプロジェクト)や、「素材を使い切る」というコンセプトの下、使用済のペットボトルを衣料にリサイクルする取組などが紹介されました。伊勢谷さん自身がリサイクル素材のスーツを着用していることを披露するなど、地域や環境の観点から課題解決を行うための多くの示唆を得ることができました。伊勢谷 友介 さん大久保 幸世 さん ファイナンス 2019 Mar.31地方創生イベント『ENGINE!日本のミライと出会う場所』を開催 SPOT
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