ファイナンス 2019年3月号 Vol.54 No.12
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地方課 地方連携推進官 安田 充里/総務調整企画室長 小林 剛也財務省・財務局では、地域経済エコシステムの形成に向けた取組を推進しています。『地域経済エコシステム』とは、「ある地域において自治体、金融機関、企業、政府機関などの各主体が相互の補完関係を構築し、地域外の経済主体とも密接な関係を持ちながら、多面的に連携・共創していく関係」のことを指し、平成30年11月に財務省地方課でとりまとめて公表したほか、金融庁の金融行政方針(平成30年9月公表)でも言及されています。この度、地域経済エコシステムの形成に向けた取組の一環として、財務省・財務局、経団連、金融庁及び経済産業省が主催する地方創生イベント「ENGINE!日本のミライと出会う場所」が、1月24日(木)、東京の経団連会館で約400名が参加して開催されました。ここではイベントの様子を中心にご紹介します。1地方創生に取組む意義財務局では、平成22年に策定した『財務局の使命と求められる職員像』の中で、地域貢献に努めることを明記し、これまで地域の様々な関係者との間で、地方創生を推進するためのプラットフォームをつくるなどの連携を進めています。これに合わせて、財務省本省においても、各財務局が地域連携を推進するために必要な情報を提供するなどの支援を行っています。財務局の使命(平成22年6月策定・公表)財務局は、財務省の総合出先機関として、また、金融庁からの事務委任を受け、財政、国有財産や金融等に関する施策を実施します。さらに、財務省及び金融庁の施策を地域に広報するとともに、地域の意見・要望や地域経済の実態を財務省及び金融庁に的確かつ迅速に伝達し、効果的な施策の形成に寄与します。また、地域の特性を踏まえた施策の実施を通じて、地域貢献に努めます。以上により、金融機能の安定や通貨の信認を確保し国民の資産を守るなど国民生活の安定・向上と我が国経済の発展に貢献します。これまでの支援として、財務局長会議で報告があった好事例をとりまとめて各財務局が自治体や経済団体の関係者へ配布しているほか、各財務局が進めてきた地域連携の在り方(地域経済エコシステムの形成)を可視化・図示化して、コンセプトを理解しやすくする資料をホームページで公表する等の取組を実施しています。2「ENGINE!」始動こうした支援をさらに深化させるため、1月24日(木)、東京の経団連会館において、経団連、金融庁、経済産業省との共催でシンポジウム及びミートアップイベント「ENGINE!日本のミライと出会う場所」を開催しました。本イベントの趣旨は、(1)地域活性化やスタートアップシーンの第一線で活躍している方に登壇していただき、有益な議論を参加者に向けて提供することに加え、(2)参加している地域の企業、金融機関、自地方創生イベント『ENGINE! 日本のミライと出会う場所』を開催30 ファイナンス 2019 Mar.SPOT

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