ファイナンス 2019年3月号 Vol.54 No.12
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2-4.高校教育○高等学校等就学支援金交付金等(3,708億円⇒3,734億円(+0.7%))都道府県に交付する高等学校等就学支援金について、私立高等学校における対象者の増を反映する。(参考)高等学校等の授業料に充てるため、高等学校等の生徒に対して年額118,800円を支給するほか、私立高等学校等の生徒については、所得に応じて、支給額を1.5~2.5倍した額を上限として支給する。ただし、保護者等の年収が910万円以上程度(市町村民税所得割額304,200円以上)世帯は支給対象外。○高校生等奨学給付金の拡充(133億円⇒139億円(+4.9%))支給対象者の増を反映するとともに、市町村民税非課税世帯(全日制等)の第1子への給付額を拡充する(国公立8万800円→8万2,700円、私立8万9,000円→9万8,500円)。(参考)高校生等に係る授業料以外の教育費について、都道府県が実施する高校生等奨学給付金事業を支援するもの。2-5.地域における日本語教育○ 外国人受入れ拡大に対応した日本語教育・外国人児童生徒等への教育の充実(5億円⇒14億円(+178.8%))(主な事業)・ 地域の日本語教育の総合的な体制づくりの推進(5億円(新規))外国人の受入れ拡大に向け、地域の日本語教室に係るコーディネーターを設置するなど、日本語教育環境を強化するための都道府県・政令指定都市の総合的な体制づくりを支援する。・ 日本語の指導を含むきめ細やかな支援の充実(3億円(+1.2億円))日本語指導補助者や母語支援員の活用による指導体制の構築など、自治体が公立学校で行う外国人児童生徒等への支援体制の整備に対して支援を行う。3.科学技術予算3-1.イノベーション創出のための環境整備○科学研究費助成事業(科研費)(2,286億円⇒2,372億円(+3.8%))※ この他、30年度2次補正予算で50億円を計上研究者の自由な発想に基づく研究を評価に基づき支援する。特に、若手研究者が自立的に研究に挑戦できるよう、大型研究種目から若手研究者向け研究種目(「若手研究」「研究活動スタート支援」等)へのシフトや一部種目における若手研究者の積極的採択など、若手研究者への重点化を進めつつ、充実する。○ハイリスク・ハイインパクトな研究開発の推進(55億円⇒81億円(+47.3%))※ この他、30年度2次補正予算で800億円(文科省分)を計上経済・社会的にインパクトのあるターゲットを明確に見据えた、技術的にチャレンジングな目標を設定した研究開発を推進する。○海外特別研究員事業(20億円⇒23億円(+12.2%))若手研究者を「海外特別研究員」として採用し、海外の大学等において長期間研究に専念できるよう支援する。○国際競争力強化研究員事業(1億円(新規))世界トップクラスの大学・研究機関において、挑戦的な研究に取り組みながら海外の研究者等とのネットワーク形成にも取り組む優れた若手研究者を支援する。3-2. Society5.0実現に向けた重点分野への戦略的配分○ポスト「京」の開発(56億円⇒99億円(+76.0%))※ この他、30年度2次補正予算で209億円を計上ポスト「京」について、33~34年の運用開始を目標に、世界最高水準の汎用性のあるスーパーコンピュータの実現を目指し、31年度から製造段階に移行する。 ファイナンス 2019 Mar.27平成31年度予算特集:2平成31年度文教及び科学振興費について 特集

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