ファイナンス 2019年2月号 Vol.54 No.11
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関税局監視課課長補佐 飯野 真五1はじめに昨年11月の麻生財務大臣の東京税関の視察(注)に続き、うえの財務副大臣、鈴木財務副大臣、伊佐財務大臣政務官、渡辺財務大臣政務官が、昨年12月、全国9つある税関において実施した年末特別警戒において、それぞれ神戸税関、門司税関、大阪税関、函館税関を視察しました。年末特別警戒において副大臣、政務官全員が税関を視察するのは初めてのことです。(注) 麻生財務大臣の東京税関視察については、「ファイナンス1月号」にて紹介していますので、是非、ご覧ください。2年末特別警戒とは税関職員は、覚醒剤等の不正薬物、爆発物等のテロ関連物資、金地金等の密輸を防止するため、24時間、365日、水際における取締りを行っていますが、毎年12月には、年末における密輸出入を防止するとともに、税関の役割について広く国民の方々に知っていただくことや、貿易関係の方々に不審情報の提供に関し協力を求めることなどを目的として、年末特別警戒を実施し、税関検査の強化や税関業務のPRを行っています。このような年末特別警戒は、昭和40年から実施しています。昭和40年という年は、前年に東京オリンピックが開催され、経済発展著しい時代でした。税関を取り巻く環境も、昭和39年に海外渡航が自由化されたことに伴い日本人の海外渡航者が急激に増加し、貨物の世界でも海上貨物のコンテナ化が進み、ジェット機の登場により航空貨物が増加する等、大きく変化した時期でした。それから半世紀以上経った今日を見れば、昨年、訪日外国人旅行者が初めて3千万人を超え、本年は日本が初めて議長国を務めるG20大阪サミット、アフリカ開発会議(TICAD)、ラグビーワールドカップが開催され、来年には東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えています。また、本年は即位礼正殿の儀も予定されています。年末特別警戒が始まった昭和40年当時と同様、日本にとって、また税関にとって、非常に重要な時期を迎えています。こうした重要な時期に行われた年末特別警戒において、副大臣、政務官が税関の現場を視察し、訓示を行い、そして税関職員を激励しました。3副大臣、政務官の税関視察うえの副大臣、鈴木副大臣、伊佐政務官、渡辺政務官は、視察において、水際の第一線で職務に精励している職員に対し、「訪日外国人旅行者や航空貨物が急増している中、円滑な通関と厳格な取締りを両立のうえ、国民の安全・安心の確保という税関の重要な使命を果たしていただきたい。税関行政は日々国民と直接接する仕事である。国民からの信頼にこたえていくため、日夜懸命に職務に取り組んでいる職員に敬意を表するとともに、健康と益々の活躍を祈念する。」との訓示を行いました。税関の年末特別警戒における副大臣、政務官の税関視察について28 ファイナンス 2019 Feb.SPOT

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