ファイナンス 2018年12月号 Vol.54 No.9
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あまり知られていない医療費負担をいかに知ってもらうかワールドカフェ(1)の開催中、吉田室長と原田代表は、それぞれに各グループで交わされる意見に耳を傾けて、参加者の生の声を聴いた。それを基に行われたのが、2人のトークディスカッション。その一部を紹介しよう。◇◇◇原田 僕が吉田さんの講演を聞いて思ったのは、湿布を薬局で買うと2,551円のものが、病院で3割負担なら96円、高齢者の1割負担なら32円といった現状があることを世の中の人は知らないのでは? ということです。吉田 そうですね。このほかにも、皮膚科で処方されるクリームが美容に良いということで、処方してもらうよう希望する患者さんがいるというニュースもありました。原田 クリームは薬局で1,100円のものが、3割負担で330円、1割負担で110円になります。しかし差額は実は税金や保険料で負担されているわけですよね。こういった現実を知ることで、薬を無駄にしない、無駄な薬を受け取らないといったことにもつながりそうですね。吉田 はい、そのためにはこういった場はもちろん、様々な場所で国の予算の使われ方について、広く知ってもらうことが大切だと感じています。財務省 吉田さん×Youth Create原田さん医療、介護の領域の現状について真剣に議論する参加者「消費増税は、所得が低い人に向けてどのように理解を得るのか難しい」と 吉田室長トークセッションの前にワールドカフェ(1)で吉田室長と原田代表が 各グループの生の声に耳を傾けた。6 ファイナンス 2018 Dec.

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