ファイナンス 2018年11月号 Vol.54 No.8
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松山〔松山城〕松山市の中心部、勝山(標高132m)にそびえ立つ松山城は、賤しずヶが岳たけの合戦で有名な七本槍の1人、加藤嘉明が築き始めたお城です。門・櫓・塀を多数備え、狭間や石落とし高石垣などを巧みに配し、攻守の機能に優れた連立式天守を備えた平山城と言われています。松山城は、日本で12か所しか残っていない「現存12天守」のうちのひとつ、江戸時代以前に建造された天守を有する城郭の一つです。平成18年に「日本100名城」、平成19年には道後温泉とともに「美しい日本の歴史的風土100選」に選定されました。また、日本で唯一現存している望楼型二重櫓である野原櫓や、「現存12天守」の城郭では松山城と彦根城しか存在が確認されていない、韓国の倭城の防備手法である「登り石垣」が二之丸から本丸にかけてあり、堀之内を含む城山公園全体が国の史跡で「日本さくら名所100選(平成2年)」や「日本の歴史公園100選(平成18年)」の指定も受けています。 伝統産業〔砥部焼き〕砥部焼きは、昭和51年に、陶器の世界では全国6番目に、「伝統的工芸品産地」として指定されました。伝統的な砥部焼の技法は、今も受け継がれていますが、最近では、女性や若手陶工の手による伝的な技法にこだわらないモダンで新鮮な作品も多くなっています。砥部焼きの魅力としては何よりも手作りで使い勝手が良いこと、また値段が手ごろで厚手に仕上げられた堅牢性が日常使用に適していることが挙げられます。 名物料理〔愛媛の郷土料理「鯛めし」〕「鯛めし」は愛媛の郷土料理です。名前のとおり鯛が入っているご飯なのですが、実は地域により2種類あります。一つは「北条鯛めし」といわれ、鯛一匹を丸ごと土鍋で出汁昆布と一緒に煮込んでいます。もう一つの鯛めしは、「宇和島鯛めし」です。こちらの鯛めしは、鯛のお刺身をご飯の上にのせて、醤油ベースの出汁と卵を溶いて混ぜたもので食べるのが特徴です。 おわりに松山には、魅力的なスポットや名所など紹介できていないものがまだまだ数多くあります。また、瀬戸内海で水揚げされた海の幸、全国的に知られるミカンなど、おいしいものもいっぱいあります。西側には海、東側には山。気ままな街歩きから自然が織りなす美しい景観まで、豊富な魅力を楽しめます。ぜひ、これらを見て、食べて、体験してみて、楽しみが尽きない松山の魅力を満喫してみてはいかがでしょうか。【写真提供】道後温泉事務所、砥部町観光協会76 ファイナンス 2018 Nov.連 載 ■ 各地の話題

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