ファイナンス 2018年9月号 Vol.54 No.6
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「日本村」の予算をつくろう!こども達を日本村の財務大臣に任命! 社会保障や公共事業など予算を組むこども霞が関見学デーの期間中、2回にわたり、「日本村」の予算をつくろうと題したグループワーク(GW)が開催された。こども達が財務大臣となり、様々な視点から「日本村」の予算を組み立て、年間の予算づくりを体験する。職員から「日本村」の説明を受けるところからスタート。日本村の人口や、年齢、男女比の説明を受ける。「人口100人のうち、こども13人、お年寄り27人、44人が仕事をしています」と、さながら日本の縮小版ともいえる人口比率だ。職業は農家、漁師、建築業、商店、飲食店、ITサービス、公務員といった内容で、それらに従事する人の割合についても、今の日本がモデルになっている。「村の1年間の稼ぎは550万円です。村の稼ぎを増やすためにどうするか?また少子高齢化、人口減少といった課題にどのように取り組むか?村の未来を良くするために、そして自分達が住みたいと思える日本村の予算を作ってください」と職員から説明を受け、グループごとに予算づくりを開始。職員から「これといった正解はありませんので、自由な発想で予算を組み立ててみましょう」と説明があった。こども達は「いまは平和だから防衛費を減らそう」「もっとお金が稼げるように産業を見直そう」といった意見を交換し、グループ内で意見をまとめると支給されたタブレットに入力。社会保障、地方交付金、公共事業、防衛、教育、科学技術の「歳出」、所得税、消費税、法人税の「歳入」をそれぞれ「増やす」「現状維持」「減らす」を悩みながら決定し、予算を組み立てていった。タブレットに数値を入力するとグラフ化され、予算の中身が一目でわかる仕組みだ。GWの終盤では、グループごとに前に出てきて、自分達で作った予算をプロジェクターで映し出し、どのような考えで予算を組み立てたのか発表した。それに対してほかの班から感想や質問があり、活発な意見のやりとりも見られた。こども達は、予算づくりを通じて、身近でありながら意外と知らない税金や財政、また労働人口や社会保障などについても理解を深めた。グループ内で話し合い、歳入と歳出のバランスを見ながら、予算を組み立てていく。GWの終盤ではグループごとに自分達で作った予算を説明。それについての質問も多く投げかけられ、懸命にこたえようとする姿が印象的だった。 ファイナンス 2018 Sep.5特集親子のふれあいを深め、広く社会を知る機会に「財務省こども霞が関見学デー」開催

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