ファイナンス 2018年9月号 Vol.54 No.6
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「麻薬探知犬」を知ろう!薬物の密輸入を防ぐため 麻薬探知犬が活躍海外からの訪日客を迎える空港や港で活躍する麻薬探知犬。空港では、旅客の預けた手荷物が貨物コンテナからターンテーブルに移される際に荷物に隠された麻薬等のにおいを嗅ぎつけ、また税関検査場内では旅客が麻薬等を持っていないか、チェックしている。この日、財務省に訪れたのは麻薬探知犬訓練センター羽田事務所に所属する2頭の麻薬探知犬の「ラニ号」と「ドム号」。ハンドラーとペアで荷物を検査し、麻薬等のにおいがする荷物があるとその前に座り込む。すると、ご褒美としてハンドラーが持っているダミー(タオルを固く縛ったもの)で遊んでもらえるのだ。最初に登場した「ラニ号」がデモンストレーションを実施。係員が「ラニ号」から見えないところで7,8個の荷物(段ボール箱)の中に麻薬のにおいが付いた段ボール箱一つを置いた。こども達がいる会場に入ってきた「ラニ号」はひとつずつ、荷物のにおいを嗅いでいく。すると、ひとつの荷物の前で座り、ハンドラーにアピール。見事に麻薬のにおいを嗅ぎ分けると、こども達から歓声があがった。続けて、「ドム号」が登場。こども達が旅行客に扮し、その中の1人が麻薬のにおいがするバックを持った。「ドム号」がこども達に鼻先を近づけて、一人ずつにおいを嗅いでいくと…こちらも、麻薬のにおいを移したバックを持っていたこどもの前で座り、ハンドラーにアピール。その正確さにこども達は驚いた。その後、ダミーでハンドラーに“遊び”をねだる様子が見られた。麻薬探知犬にとって、ハンドラーとの“遊び”が報酬であり、それを求めて行動するのだという。その賢さ、正確さに、こども達は感心しきりだった。クイズ形式、動画で どんな仕事をしているところか解説こども霞が関見学デーでは財務省の仕事を知ってもらうため、こども達と保護者に向けてオリエンテーションを行った。職員が、「財務省の建物はいつできたでしょうか?」「財務省で働いている人は何人くらいでしょう?」といったクイズを出題していき、最初に財務省の概要を理解してもらう。続けて、財務省の仕事内容をわかりやすくまとめた動画の上映会が行われた。国に入ってくるお金と出ていくお金の流れについての説明と社会保障費や地方への交付金、教育費などに必要となるお金についても理解を深めた。財務省では主計局や主税局といった部局ごとに仕事内容が分かれていることを知ったこども達。特に、麻薬探知犬を導入している関税局の仕事内容には大いに興味を持っていた。水際で麻薬や拳銃などの密輸入を防ぐことで、犯罪を防止し、健康で安全な生活が実現していることを理解できたようだ。財務省の仕事についてパンフレットが配布され、自宅に帰ってからも親子で話しあえるきっかけとなった。財務省の仕事を紹介。麻薬の臭いのする箱を嗅ぎ分け、ハンドラーに教える「ラニ号」「財務省ってどんなところ?」4 ファイナンス 2018 Sep.

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