ファイナンス 2018年9月号 Vol.54 No.6
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お札の歴史から製造工程、 偽造防止の技術まで見学「こども霞が関見学デー」の期間中、国立印刷局東京工場(北区西ヶ原)では、「はっけん! お札の秘密~国立印刷局工場見学~」をテーマに4回にわたって見学会が開催された。参加者は受付を済ませると、フォークリフトも乗り込みが可能な巨大エレベーターで見学会場へ。まずは、国立印刷局のキャラクター「100メンサツ」が登場するDVDで国立印刷局の仕事を視聴した。その後は展示室と工場見学へ。工場へ移動途中には、お札の原料となる植物「みつまた」や初代印刷局長の得能良介像を見学。工場では廊下の見学スペースからガラス越しに、お札の表裏印刷、記番号印刷、ホログラム貼付の3つの工程を見学した。工場では、参加者から次々と質問が飛び出した。国立印刷局では日銀からの注文に応じてお札を印刷することを知ったこどもからは「日銀からはいつ注文が来るんですか?」との質問があり「注文は1年間分がまとめてきます。今年は約30億枚です」と職員が答えたり、「お札は何色で印刷しますか」との問いには「表が14色で裏が7色」と答える場面もあった。展示室では、お札の製造工程や偽造防止技術について、パネルや体験装置で体験。また、国立印刷局では、お札だけなく、旅券(パスポート)や郵便切手、印紙・証紙など、さまざまなものを印刷していることを知るきっかけにもなった。▲ 1億円の重さは約10kg。 両手に力を込めて「さあ持てるかな?」▲ 展示室の入口では、「100メンサツ」と執事の「おおとり丸」がお出迎え。▼ お札表面の印章部分などには、特殊発光インキが使われている。紫外線(UV)を当て発光する様子を熱心に覗き込む。▲ 見学の前に「100メンサツ」が登場するDVD「おしえて! 100メンサツ」でお札のデザインやお札の技術、製造工程などを学んだ。国立印刷局工場見学はっけん! お札の秘密展示室見学6 ファイナンス 2018 Sep.

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