ファイナンス 2018年8月号 Vol.54 No.5
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豊かな自然と新旧の 街道・歴史・文化の交叉点~中津川・恵那~中津川税務署 総務課長前田 英伸中津川・恵那1はじめに中津川税務署は、南に愛知県、東に長野県と接する岐阜県東部(中津川市・恵那市)を管轄しており、管内面積は、約1,180km2、管内人口は約13.1万人となっています。管轄区域は、以前は2市11町村でしたが、平成16年10月に恵那市と恵南地区5町村が、平成17年2月に中津川市と恵北地区6町村及び長野県山口村(越県合併)により、現在の2市となりました。2豊かな自然小説家・島崎藤村が、馬ま籠ごめ宿じゅくを舞台とした「夜明け前」の書き出しで「木曾路はすべて山の中である」と著したように、中津川・恵那地域は、東は木曽山脈、南は三河高原に囲まれ、また、山あいには木曽川や阿あ木ぎ川、矢やはぎ作川などが流れ、四季を通して、山紫水明あるがままの自然を楽しむことができる場所です。(1)恵那山(胞えな衣山)岐阜県中津川市と長野県阿智村にまたがる、木曽山脈の最南端の標高2,191mの山で日本百名山に選定されています。古くは胞えな山、胞衣山とも書かれ、「天照大神がここで降誕され、その胞衣がこの山に埋められた」古事が山名の由来とされています。恵那山に連なる「富士見台高原」(標高1,739m)は、一面、緑の熊笹に覆われた山肌で、その中腹まで車で行ける手軽さと恵那山、北アルプス、南アルプス、中央アルプスが見渡せる山頂からの壮大な360度の大パノラマは、登山の初心者に人気のスポットとなっています。(2)県立自然公園 付つけちきょう知峡エメラルドグリーンに輝く付知川と新緑や紅葉のコントラストが楽しめる付知峡。遊歩道が整備されている「不動公園」は森林浴にピッタリです。春は石しゃくなげ楠花をはじめとする花々が、夏はキャンプや川遊び、秋は色鮮やかに山々を包む紅葉、冬は氷雪をまとい凍りつく滝など、四季ごとに変化する豊かな自然は、「飛騨・美濃紅葉33選」「岐阜県の名水50選」「森林浴の森日本100選」に選ばれています。(3)巨岩に築かれた天空の城 苗木城跡中津川市内を東西に流れる木曽川の右岸にそびえる城山(432m)に築かれた城で、織田氏や武田氏の争いに巻き込まれていました。全国でも珍しい、自然の巨岩をそのままに6つの異なる技法で積まれた石垣と、展望台からの眺めは、有数の絶景ポイントで、国指定史跡となっています。富士見台高原から恵那山を望む付知峡(不動滝)苗木城跡 ファイナンス 2018 Aug.79連 載 ■ 各地の話題

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