ファイナンス 2018年8月号 Vol.54 No.5
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「地方創生人材支援制度」は、地方創生に積極的に取り組む自治体(原則人口5万人以下)に対し、国家公務員や大学研究者、民間人材を、市町村長の補佐役として自治体に派遣する制度です*1。本連載では、2016年度から2017年度に財務省から各地に派遣された7名から、現地の概況や地方創生の取組について紹介します。*1) まち・ひと・しごと創生本部地方創生人材支援制度HP https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/about/jinzai-shien/index.html地方創生の現場から【第4回】引き継がれる佐賀県鹿島市のDNA佐賀県鹿島市総務部理事 納塚 眞琴(H29.7.1より派遣)/財務省福岡財務支局1 鹿島市の概要ア.地域資源に溢れる鹿島市内閣府地方創生人材支援制度により、平成29年7月1日付で、財務省福岡財務支局から佐賀県鹿島市に地方創生担当理事として派遣されている納塚です。鹿島市は佐賀県の西南部に位置し、人口3万人に満たないまちで、他県の市・町同様人口減少に悩まされている地域です。観光における特徴を申し上げますと三大稲荷の一つである「祐徳稲荷神社」は、昨年タイの若者男優と日本の女子高校生が恋を育んでいく佐賀発地域ドラマ「ガタの国から」のロケ地となり、タイでも放映されたことから、タイ人観光客がバスツアーでお見えになるなどインバウンドで溢れており、年間の参拝客数は300万人を超えます。干満の差が6メートルほどある有明海の干潟を利用した「鹿島ガタリンピック」には参加選手を応援しようと3万人を越える方々が会場にお見えになります。「鹿島ガタリンピック」をご説明しますと、日本一干満の差が大きい広大な有明海の干潟の上で行う「運動会」とご理解ください。競技は「個人競技」「団体競技」に分かれており「個人競技」の一例を紹介しますと「人間むつごろう」「HAKKEYOI」「25M自由ガタ」などがございます。大人、子供、男性、女性、ご高齢の方、若い方が年齢を忘れ幼少の頃に戻ってガタの中を駆け巡ります。祐徳稲荷神社ガタリンピック36 ファイナンス 2018 Aug.

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