ファイナンス 2018年7月号 Vol.54 No.4
93/100
増大に対応するため大井コンテナふ頭が整備され、世界の主要港との間に定期航路が開設された。1967年(昭和42年)※写真提供 東京都港湾振興協会1974年(昭和49年)※写真提供 東京都港湾振興協会都市型総合港湾へその後、2度の石油ショックを経ながらも、経済成長とともに取扱貨物量も増加し、1985年(昭和60年)に青海コンテナふ頭が整備され1バースが供用された。さらに、1991年(平成3年)に晴海客船ターミナルが供用、1993年(平成5年)にレインボーブリッジが開通、2012年(平成24年)には東京ゲートブリッジが開通した。東京港は、1941年(昭和16年)に開港して以来、めざましく発展してきたが、1956年(昭和31年)の「東京港港湾計画」策定の後、一連の改訂を経て、現在「東京港第8次改訂港湾計画」を策定している。品川、青海、大井に続く4カ所目の主力CTである中央防波堤外側CTは、2017年(平成29年)に一部が供用開始され、大型クルーズ船が着岸可能な新客船ふ頭の整備も進んでいる。2005年(平成17年)※写真提供 東京都港湾振興協会1985年(昭和60年)※写真提供 東京都港湾振興協会おわりに東京港の埋め立ては、徳川家康が入府したころから始まり、明治に入ってから本格的に行われた。航路を掘削することにより発生した大量の浚渫土砂を利用して埋立地を造成し、隅田川口改良工事から今日までに千代田、中央、港、新宿の4区を合わせた面積に匹敵する5,856haが造成された。また、中央防波堤外側では、廃棄物等を処分するため314haの埋立地の造成が行われており、さらにその外側に新たな処分場として新海面処分場の整備が進んでいる。1995年(平成7年)青海台場地区※写真提供 東京都港湾振興協会芝浦ふ頭晴海客船ターミナルレインボーブリッジ品川ふ頭新客船ふ頭(予定)大井ふ頭青海ふ頭中央防波堤外側東京ゲートブリッジ2017年(平成29年)臨海地域※写真提供 東京都港湾局それまでの間、明暦の大火(1657年)、関東大震災(1923年)、東京大空襲(1945年)といった災害などがあり、その度に復興して進化してきた。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を控え、観光などの面からも脚光を浴びている東京港。首都圏4,000万人の生活を支える港として、物流拠点だけではなく、業務・商業、居住などのさまざまな都市機能を有した空間として現在も成長を続けている。〈参考文献〉東京港史東京都港湾局HP東京みなと館HP ファイナンス 2018 Jul.89連 載 ■ 各地の話題
元のページ
../index.html#93