ファイナンス 2018年7月号 Vol.54 No.4
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今後37種類の記念貨幣を 4回に分けて発行2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けた機運を醸成するため、同大会を記念する貨幣を発行する旨の閣議決定(2016年7月12日)が行われました。財務省はこの決定を受け、大会開催までに複数種類を発行するとの方針の下、本記念貨幣の第一弾として、2016年リオデジャネイロ大会終了後の10月に開催都市の引継をテーマとする記念貨幣を発行しました。その後、スポーツ関係者やマスコミ、デザインの専門家等の委員で構成された「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会記念貨幣に関する会合」(第1回:2017年5月、第2回:同年6月、第3回:*1) (参考)近年の各開催国における発行例 ●リオ大会/38種類(10レアル金貨、5レアル銀貨、1レアル銅貨) ●ロンドン大会/125種類(5ポンド(金貨、銀貨、銅貨)、2ポンド(金貨、銀貨、銅貨)、50ペンス(銀貨、銅貨)等) ●北京大会/33種類(150元金貨、10元銀貨、1元銅貨 等)2018年6月)(以下、「会合」)を開催し、どのようなコンセプトで、どのような図柄の記念貨幣を、どのような形で発行していくことが望ましいか等についてご意見をいただきながら、今後大会開催までに発行する記念貨幣についての検討を進めて来ました。2017年度から製造を開始し、大会2年前を目途に最初の発行ができるよう、第1・2回会合を踏まえ、財務省として発行計画の一部は決めていましたが、今般、第3回会合を終え、最終的に発行計画の概要を固めることができましたので簡単に紹介します。(1)発行貨種・種類数発行貨種・種類数については、近年の開催国における発行例*1や独立行政法人造幣局(以下、「造幣局」)の製造スケジュール等を勘案し、一万円金貨(3種特集日本で最初の記念貨幣が発行されたのは1964年の東京オリンピックが開催されたときでした。そして、東京において2度目の開催となる2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会でも記念貨幣が発行されます。今回はどんな記念貨幣が発行されるのか、記念貨幣を製造している造幣局の取り組みも含め解説します。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会記念貨幣を一連のシリーズとして 本年11月以降順次発行 理財局国庫課長 木村秀美2020年東京オリンピック・ パラリンピック競技大会 記念貨幣について2 ファイナンス 2018 Jul.

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