ファイナンス 2018年5月号 Vol.54 No.2
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江戸時代から「小江戸」と呼ばれ、今も江戸文化の風情を色濃く 残すまち、川越川越税務署 総務課長黒田 誠之川越1はじめに川越税務署は、明治29年11月に設置され、統合や分割を経て、平成7年3月に庁舎の移転があり、現在に至っています。管轄地域は、埼玉県川越市、富士見市、坂戸市、鶴ヶ島市、日高市、ふじみ野市、入いる間ま郡(三み芳よし町まち、毛も呂ろ山やま町まち、越おごせ生町まち)の6市3町で、管内人口は、日本一で約89万人となっています。管内は、埼玉県の南西部に位置し、地勢は、おおむね平坦な武蔵野台地ですが、管内西部は奥武蔵野高原地帯となっています。従来、農業が主要産業でしたが、関越自動車道の開通により交通網が整備され工業地域としても大きく発展し、川越狭山工業団地をはじめとして、製造業を中心とした大手企業の工場が進出しています。2蔵造りの町並み(川越市)管内の行政・経済・文化の中心である川越市は、江戸時代は川越藩の城下町として栄え、現在は道路と鉄道が放射状に広がる交通の要衝です。蔵造りの町並みなど江戸情緒を残す「小江戸」と呼ばれ、観光地として年間約700万人が来訪しています。3時の鐘(川越市)時の鐘は、寛永4(1627)年から同11(1634)年の間に川越城主酒井忠勝が、城下多賀町(いまの幸さいわい町ちょう)に建てたものが最初といわれています。現在の鐘楼は、明治26(1893)年に起きた川越大火の翌年に再建されたもので、3層構造となっており高さは約16mです。創建された江戸時代の初期から、暮らしに欠かせない「時」を告げてきた川越のシンボルです。現在、1日に4回(午前6時・正午・午後3時・午後6時)、蔵造りの町並みに鐘の音を響かせています。4川越まつり(川越市)川越まつりは、川越城主松平信綱が氷ひ川かわ神社に祭礼用具を寄進したことに始まり、次第に江戸の「山王祭」、「神田祭」の様式を取り入れながら変遷を重ね、370年近く受け継時の鐘川越まつり蔵造りの町並み ファイナンス 2018 May61連 載 ■ 各地の話題

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