ファイナンス 2018年5月号 Vol.54 No.2
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連載 各地の話題県都前橋 生い糸との市まち~上じょう毛もうかるた~前橋税務署 総務課長澤田 勝良前橋1はじめに前橋税務署は、群馬県の県都である前橋市1市を管轄しており、管内面積は約312km2、管内人口は約34万人となっています。明治29年11月に設置され、その後、幾度かの庁舎移転を経て、平成27年6月に現在の庁舎である「前橋地方合同庁舎」に移転し業務を行っています。2県都のまち 前橋前橋市は、古くは「厩うまやばし橋」と呼ばれた城下町で、利根川に架かっていた橋を「駅うま屋やの橋」と呼んでいたことが由来とされています。この「うまやばし」という呼び方が、なまって「まやばし」に転化し、これが「まえばし」となり「前橋」と記されるようになったと考えられています。現在の前橋市は、群馬県の政治・文化・経済の中心都市であり、赤城、榛名の山並みを背景に、豊かな水をたたえた利根川や広瀬川などが市街地を流れ、萩原朔太郎をはじめとする多くの詩人を生んだ緑豊かな自然と文化に恵まれた都市となっています。3赤城山のまち 前橋赤城山は、関東地方の北部、群馬県のほぼ中央に位置し、榛名山・妙義山とともに上毛三山の一つに数えられ、上毛かるたで「裾野は長し赤城山」と言われるように、富士山に次いで長いと言われる裾野を持ち、その美しい姿形から多くの県民に親しまれています。また、赤城山を神体山として祀る神社として赤城神社が有名です。赤城神社は関東地方を中心に全国に約300社があるといわれていますが、その中でも赤城山の山腹にある「三み夜よ沢さわ赤城神社」または山頂の「大だい洞どう赤城神社」いずれかが総本宮であるとの説があります。三夜沢赤城神社は、赤城山頂への一本道のルートから少し外れた奥深い山中にあります。戦国の頃には上杉、北条、武田、長野など名だたる武将からも信仰があり、剣聖、上泉伊勢守が境内で剣の修行をしたと伝えられています。大洞赤城神社は、赤城山頂の大沼湖畔に鎮座しており、湖面に映える朱色のお社には、「赤城大明神」「赤城姫」などが祀られています。赤城姫とは、赤城大明神に召された美しい女神であり、この神社に願掛けした女性の願いは必ず叶えられ、この神社にお願いすると美人の娘を授かると言われています。大洞赤城神社 本殿4水と緑と詩のまち 前橋市内には利根川・広瀬川・桃ノ木川・風呂川などの多※「上毛かるた」…群馬県民なら誰でも知るご当地かるた ファイナンス 2018 May59連 載 ■ 各地の話題

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