ファイナンス 2017年9月号 Vol.53 No.6
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2日間にわたり、子供たちが記者になって、副大臣に取材をする企画「記者になって副大臣に質問しよう!」が開催された。2日は、木原副大臣が3日は大塚副大臣が子供たちの取材を受けた。会場には、普段から大臣や副大臣の会見にも使われている会見室が使われた。実際のマイクや会見用の椅子、ステージなどを目の当たりにし、子供たちは、興味津々。本物の記者、カメラマン、テレビ取材班なども会見室に入り、ニュース発信の仕組みを知る機会ともなった。記者会見終了後は、全員で副大臣室へ移動して副大臣の執務室で副大臣と記念撮影を行った。参加した姉妹は「副大臣の椅子に座って、とっても偉い席だなってびっくりした」(小5)、「副大臣の部屋に入ると偉くなった感じがした」(小3)と、夏休みの思い出になったようだ。記者になって副大臣に質問しよう!ー子供記者 好きな仕事はなんですか?木原副大臣 税金を集め、分配する仕事や税関の仕事など様々ありますが、どの仕事も重要です。その中で、あえてひとつ挙げると、外国にお金を貸す仕事があります。お金を貸すうえで交渉したり、計画を立てたりする仕事にやりがいを感じています。ー子供記者 なぜ財務省の副大臣になったんですか?木原副大臣 なりたいからといってなれるわけではなく、政治家になってからの考え、働きを認められて、総理大臣から任命を受け、そして天皇陛下から承認をされて財務省の副大臣となりました。ー子供記者 財務省の仕事で大変なことは何ですか?木原副大臣 今の時期、各省から予算の要求があります。すべての要求を聞くとお金が足りなくなってしまいます。そのため、大事なことは優先順位をつけることですが、その中で要求をお断りすることが大変な仕事です。ー子供記者 副大臣は今後どのようなことに取り組んでいきたいですか?木原副大臣 いま財務省は日本の借金問題に直面しています。どうしても必要なお金として、社会保障費、具体的には、医療、介護などの福祉、年金などの保険といったものがありますが、なるべく借金をしなくて済むように無駄を削減して、入ってくるお金を増やすという取組みを積極的にやっていきたいと思っています。木原稔副大臣編ー子供記者 財務省の仕事は何ですか?大塚副大臣 一番大きな仕事は、税金として国民の皆さんからお預かりしたお金をどういう分野にいくら使うかを決めることです。 例えばみなさんが病院で受診をするときに負担が大きくならないよう、医療費を国が補助しています。また、道路を作ったり、大雨の際などに川が氾濫しないように堤防を作ったり、学校を地震に強い建物に改修したりしています。今年は1年間で97兆円を使う予定です。1万円札を積み上げると高さ10kmで1兆円になります。この97倍の金額ですね。ー子供記者 国の借金がたくさんあるそうですが、日本銀行でお金を作って返したらどうですか?大塚副大臣 たしかに日本銀行がお金を発行していますので、たくさんお金を作ることができます。ただ、お金の量を増やしてもモノの数は増えないので、物価が上がってしまいます。物価の上昇が激しくなると生活ができなくなってしまうので、現在、日本銀行はほどほどの物価上昇を目指しています。毎年2%程度です。ー子供記者 日本の借金が多いことに対して、財務省はどのように考えていますか?大塚副大臣 財務省はできるだけ早く借金をなくさなければいけないと思っています。現在は毎年借金が増えているので、2020年までに借金が増えないような状況にする努力をしています。ただ、急ぎ過ぎるとみなさんの生活が苦しくなってしまうので、バランスを考えながら実行しています。大塚拓副大臣編4ファイナンス 2017.9

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