ファイナンス 2017年9月号 Vol.53 No.6
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『日本村』の予算を作ろう!特集1財務大臣になって 日本村の予算を作るこども霞が関見学デーのプログラムの一つとして、「財務大臣になって予算を作ろう!」を開催した。これは、グループワークで「日本村」の予算を作ろう!というもの。子供たちが財務大臣となり、日本の財政予算をどのように組み立てていくか、実際に体験してもらう。集まった子供たちは、最初に職員から「日本村」の説明を受ける。内容は日本村の人口と、人口の内訳、人口減少の傾向、村の良いところ、村の歳入・歳出など、現在の日本の縮小版だ。職員から「みなさんは村人から選ばれた村の財務大臣です。住民からどのようにお金を集めて、そのお金をどう使えば、この村の未来を良くできるのかを考えて、今年の村の予算を作ってください」と説明を受けて、グループごとに相談をスタートした。まずは「歳出」「歳入」それぞれの項目についてグループごとに話し合う。「将来の借金を減らすために年金などの社会保障を減らそう」「防衛費は少し減らして、教育にお金をかければ、子供が大きくなった時に何倍にもなって返ってくる」様々な意見をやりとりをしながら、社会保障、地方交付金、公共事業、防衛、教育、科学技術の「歳出」、所得税、消費税、法人税の「歳入」をそれぞれに増やす、現状維持、減らすなど決定して、予算を組み立てていった。項目ごとに決まった方針をタブレットで打ち込むと全体の予算が出来上がりグラフ化される。出来上がった予算をもとに、グループごとにどのように予算の中身を決定したのか、今後の借金はどうなるかなど、発表し、ほかの班から感想が述べられた。職員からは「予算作りに正解はありませんが、みなさん一人一人が予算を考えて、お金の使われ方を意識していくことで、日本の将来をどうやったら良くしていけるのかについて、これからも一緒に考えてもらえたら嬉しいです。」という言葉で締めくくられた。子供たちは、身近でありながら意外と知らない税金と財政について、よく理解できた様子だった。予算の方針を決めるだけで全体の予算が決定。グラフ化される。子供たちは職員のアドバイスのもと、さまざまな意見を交換しあった。完成した予算について、どのような方針で決まったのかグループごとに発表した。ファイナンス 2017.93プログラムを一新して8月2日・3日に開催「こども霞が関見学デー」で財務省の仕事や役割を紹介

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