ファイナンス 2017年9月号 Vol.53 No.6
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ンプライアンス担当)、副学長(財務担当)、副学長(施設管理担当)、副学長(広報担当)、研究担当ディーン、副学長(男女共同参画・人事担当)からなる。理事長・学長が最終的に承認した大学の基本方針、ルール、手続きは、Policies,Rules&Procedures(PRP)として、公開されている*9。(2)所在地メインキャンパス:沖縄県国頭郡恩納村字谷茶1919-1シーサイドハウス:沖縄県国頭郡恩納村字恩納7542瀬良垣臨海研究施設(沖縄マリーンサイエンスセンター):沖縄県国頭郡恩納村字瀬良垣瀬良垣原656(3)教員及び職員の数(平成29年(2017年)3月31日現在)教員:58人*10職員(派遣職員を除く):645人(うち、事務局:234名、リサーチ・サポート:50名、研究ユニット:417名、研究ユニットの内数で、いわゆるポスドク(ポストドクトラルスカラー)は、149名在籍。)OISTでは、優秀な沖縄県出身者の雇用に努めており、28年度事業報告書によれば、28年度の採用161名に対し、34名の沖縄県出身者を雇用した(事務方21名、研究ユニット13名)。研究者、事務系職員等のうち、24.6%が県内出身者となっている。(4)学生(在籍数)(平成28年(2016年)9月1日現在))総数134人(35カ国・地域)(第1期生 30人(17の国・地域)、第2期生 19人(12の国・地域)、第3期生 27人(11の国・地域)、第4期生 23人(16の国・地域)、第5期生 35人(21の国・地域))科学技術分野における世界最優秀の学生を選抜・受け入れを目指し、少なくとも半数は外国人とすることとしている。28年9月入学の第5期の35人は、日本人学生6名、外国人学生29名との内訳であった。なお、平成29年9月入学の第6期生として、29年度事業計画によれば、入学定員約40名で、国内外で募集活動を展開中である。(5)研究活動などの特徴OISTの特徴をこれまでと重なる部分もあるが、ここで整理しておく。国内大学のモデルとなりうる様々な特徴があると考えられる。ア)学際性単一の研究科・専攻のみを置き、学問分野の境界にとらわれることのない学際的なプログラムを展開する。1)学際的研究神経科学、分子・細胞・発生生物学、数学・計算科学、環境・生態学、物理学・化学の5つの中核分野を基礎として、昨年度段階では約60の研究ユニットにより、学際的研究が行われている*11。2)ラボローテーション学生は、1学年次に3つの研究ユニットで学び、そのうち少なくとも1つは専門分野以外の研究ユニットを選択することが義務付けられている。3)研究施設同じ研究棟に、異なる複数の分野の研究室を配置している。また、ラボ・スペースは、間切りの少ない開放的なオープンラボ形式をとる。さらに、研究機器の共用化により、研究者の学際的交流を促進する。4)研究者間の相互交流研究者間の相互交流が誘発されるよう、*9)沖縄科学技術大学院大学のホームページの「OISTについて」より「組織」→「情報公開」でアクセスできる。*10)29年度予算で、5名の増員が認められ、65名の定員となったところであり、29年度の事業計画では、化学、生命科学、物理学、海洋科学の分野で卓越した教員の採用を目指すとしている。*11)神経科学の研究ユニットと物理学の研究ユニットの共同研究により、鳥の記憶に関する論文がScience誌に掲載された。50ファイナンス 2017.9SPOT

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