ファイナンス 2017年7月号 Vol.53 No.4
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2016年に成田税関支署で摘発した覚醒剤密輸入事件の件数は28件、押収量は約72㎏でした。覚醒剤の押収量は、成田税関支署における不正薬物全体の押収量の約4分の3を占めます。密輸手口としては、香港、台湾からの身辺隠匿、アフリカからの食品に偽装した隠匿が目立ちました。また、スーツケースと一体形成されたものなど、新たな隠匿手口によるものもありました。成田税関支署での密輸摘発事例税関では、国民生活の安全・安心を脅かす麻薬・覚醒剤等の不正薬物、銃器、また健全な経済の発展を損なう知的財産侵害物品、偽造クレジットカード等の国内への流入を水際で阻止するため、積極的な取締りを実施しています。更なる水際での取締強化には、皆様の協力が必要です。身の回りで「何かおかしな光景」を目にした際には、税関密輸情報窓口にご連絡ください。密輸ダイヤル(24時間)密輸情報提供サイト(インターネット)0120-4シロイ61-9クロイ61https://www.customs.go.jp/quest/index.htm情報提供の際には、「いつ」、「誰が」、「何を」、「どこからどこに」、「どのようにして」密輸するのかなど、具体的な内容をお寄せください。また、インターネットで情報をお寄せ頂く際には、場合によってはこちらからご質問させて頂く事もありますので、連絡先についてもご記入頂ければ幸いです。密輸情報提供のお願いColumn過去に例を見ない手口オーストリアから来たドイツ人男性が携行していたスーツケースと一体形成された覚醒剤を摘発。覚醒剤を樹脂様のものに練り込んでスーツケースの内側に塗り固めるようにして隠匿していた。樹脂の中にごく微量の覚醒剤の結晶が見え発覚した。南米から密輸されたコカインの摘発事例ペルーから来たペルー人男性が所持していたプラスチックボトル内の、チョコレート箱の中に隠匿されていたコカイン約11キログラムを摘発。アフリカから密輸された覚醒剤の摘発事例南アフリカから来た米国人男性が所持していた紅茶の紙箱の中に隠匿されていた覚醒剤約1.9キログラムを摘発。ファイナンス 2017.79我が国税関における水際取締りの現状と課題特集

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