ファイナンス 2017年6月号 Vol.53 No.3
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なるパネル展示では面白くないので、出展者には、参加者が体験して楽しめる実物展示をしていただくよう個別に依頼した。結果として、東芝のオフグリッドの水素発電システム、NECの顔認証システム、構造計画のVRを活用した地震体験をはじめ、多数の企業に製品・技術の実物を展示いただいた。また、財務省では、展示の作りこみや当日の運営に関するノウハウも人員もないため、実績が豊富なJETROに共催を依頼し、事前準備段階で各種アドバイスをいただくのみならず、会期中の受付や運営も担当していただいた。政府展示に併設し、横浜市も横浜市ブースを設置し、横浜市の文化・観光、途上国支援、市内産業等をアピールした。また、Japan Booth内にイベントステージを設置し、着物ファッションショーや尺八ジャズ、侍パフォーマンス等のアトラクションや、出展者の小セミナーも行った。更に、イベントスペース近くにネットワーキングスペースを設け、無料のランチを提供した。こうした展示スペースのオープニングは、木原副大臣や横浜市副市長からの挨拶とテープカットで飾った。政府展示、横浜市展示、イベントステージ、ネットワーキングスペースが有機的につながることで、延べ約5,000人の参加者が展示を楽しみ、交流するのみならず、TV等メディアからも数多く取り上げていただいた。共催したJETROからも、予算や人員が限られた中での新しい政府展示モデルを実現できて大変勉強になったと、評価の声をいただいた。展示オープニングの様子展示イベントスペースの様子4.ホスピタリティ大臣主催レセプションと配偶者プログラム参加者満足度はロジや広報、展示以上に、ホスト側のホスピタリティに懸っているといっても過言ではない。ホスピタリティが一番試されるのは、レセプション(大臣主催レセプション、横浜市主催レセプション、ADB総裁主催レセプション等)やツアー(VIPテクニカルツアー、VIP配偶者ツアー、一般向けツアー、招聘記者向けツアー等)である。これらについては、主に横浜市が企画・準備・運営まで担ったが、財務省としても、大臣主催レセプション、大臣主催昼食会、VIP配偶者ツアーの準備に尽力した。大臣主催レセプションは、総会最終日前夜の一番重要なレセプションである。日本の企業団体には各1名に参加を限定したにもかかわらず、1,750人程度というほぼ会場の限界に近い方々に参加いただいた。食事については、財務官室が誇るグルメ中尾副財務官に何度も厳しい指摘をいただき、日本食や日本の素材をPRするものに仕上げた。また、国税庁酒税課から、日本酒・焼酎・国産ワインPRの精鋭3名に、選定から当日のサーブまでご協力いただき、用意した120本以上のほとんどを参加者に楽しんでいただいた。ハイライトは、浅川財務官のフルート演奏「春の海」である。アジアを中心に国内外で活躍する和楽器アンサンブルAUN J CLASSIC AUCHESTRAの箏奏者とコラボし、プロ顔負けの演奏を披露。浅川財務官が本当に国内外の出張で多忙にしているの12ファイナンス 2017.6

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