ファイナンス 2017年5月号 Vol.53 No.2
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本の農業の競争力を強化し、次世代の農業経営を担う若者にとって魅力的な産業としていくことが必要となっています。平成28年11月29日には、農林水産業・地域の活力創造本部において、生産資材価格形成の仕組みの見直しや生産者が有利な条件で安定取引を行うことができる流通・加工の業界構造の確立などを盛り込んだ「農業競争力強化プログラム」を策定し、これを「農林水産業・地域の活力創造プラン」に盛り込む形で改訂するということも行われています。2.29年度予算の概要農林水産関係予算については、農林水産業の成長産業化等を図るため、改訂された「農林水産業・地域の活力創造プラン」に沿って、輸出力の強化、経営力・人材力の強化、担い手への農地集積・集約化等に取り組むこととしています。具体的には、輸出力の強化については、ジャパン・ブランドの確立、輸出先国の規制に対応した生産方法を確立するための技術指導等への支援を行うこととしています。経営力・人材力の強化については、次世代を担う農業者の育成・確保を図るため、就農前の研修期間の生活安定及び就農直後の経営確立に資する資金の交付並びに法人が新規就農者に対して実施する実践研修等に対する支援を行うとともに、農業経営塾の開講支援を行うこととしています。農地中間管理機構を通じた担い手への農地集積・集約化については、農地の出し手に対する協力金の交付等により支援することとしています。農業の経営所得安定対策等については、収入減少影響緩和対策等により担い手の農業経営の安定を図るとともに、水田活用の直接支払交付金の交付により水田における麦、大豆、飼料用米等の本作化を推進することとしています。農林水産業の基盤整備については、生産コスト削減のための農地の大区画化や高収益作物への営農転換等を支援することとしています。林野関係については、林業の成長産業化や森林吸収源対策のため、新たな木材需要の創出や森林施業の集約化、間伐・路網整備・再造林等の森林整備、荒廃山地の復旧対策等を推進するとともに、現場技能者等の人材の育成の取組等を支援す資料4:品目別にみた主副業別シェア(金額ベース)主業準主業副業資料:農林水産省「農林業センサス」、「農業経営統計調査 経営形態別経営統計(個別経営)(組替集計)」注1:主副業別シェアについては、「農林業センサス」、「農業経営統計調査 経営形態別経営統計(個別経営)」より推計。注2:主副業別シェアの数字については、四捨五入の関係でそれぞれの品目の和が100%にならない場合がある。 用語:「主業経営体」とは、農業所得が「農業+農業生産関連事業+農外所得」の50%以上で、65歳未満の農業就業者(年間の自営農業従事   日数が60日以上)がいる経営体をいう。   「準主業経営体」とは、農業所得が「農業+農業生産関連事業+農外所得」の50%未満で、65歳未満の農業就業者がいる経営体をいう。   「副業的経営体」とは、65歳未満の農業就業者がいない経営体をいう。80 78 87 82 93 76 62 76 77 83 76 82 87 80 40 72 4 6 4 7 3 9 11 8 9 6 8 5 4 5 20 9 16 16 9 11 4 15 28 16 13 11 16 14 9 15 40 19 0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%採卵養鶏(卵含む)ブロイラー肥育豚肥育牛酪農(生乳)花き果樹野菜工芸農作物いも類大豆豆類小麦麦類米計平成26年4ファイナンス 2017.5特集

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