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シリーズ日本経済を考える95

開発についての諸考察:宇宙から地球を見る*1

財務総合政策研究所 研究官山田 昂弘

1.はじめに

“That's one small step for(a)man, one giant leap for mankind(一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍).”今からちょうど半世紀前の1969年7月20日に人類で初めて月面に足を踏み入れた米国のNeil Armstrong宇宙飛行士が地球に送ったメッセージである。人類の月面着陸は、20世紀ならびに、科学の大いなる進歩を象徴する歴史的偉業として認識されている。*2

宇宙開発の進展によって人類の生活は豊かになっている。身近なところで言えば、気象衛星により天気予報の精度は向上し、衛星放送は起伏の大きい山岳地帯の人々の番組視聴を可能にし、衛星通信により世界情勢の機微な動きをリアルタイムで追うことができるようになった。また、国の利害を超えて、同じ地球の市民という共同体意識の醸成に寄与したという声も聞かれる。しかし、宇宙開発がその特に初期において、当時の二大大国である米国とソ連(米ソ)の世界の覇権争いとともに歩んだという事実は、あまり知られていないのかもしれない。

本稿では、アポロ計画下の人類による月面着陸から半世紀という節目に、宇宙開発のはじまりといま(第2章)について触れ、宇宙開発の進展により生まれた高度な遠隔測定技術と同技術により撮影された衛星画像を使った実証分析の概要を紹介する(第3章)。その後、人類の繁栄という名の下で推進されたアポロ計画の矛盾と、同時期に行われていたベトナム戦争での惨劇について概観する(第4章)。最後に、宇宙開発の「副産物」として普及した衛星画像を用い、ベトナム戦争の影響を検証した研究の概要を第5章で紹介し、本稿を結びたい。

2.宇宙開発のはじまりといま

宇宙開発のはじまりは、1950年代に遡る。宇宙飛行に向けた初期の試みとして、旧ソ連は犬をロケットに乗せて弾道飛行を開始した。その犬は地球周回中に命を落としたが、その後、米国が送ったチンパンジーは、宇宙飛行を生き延びた(ナショナルジオグラフィック,2019)。1957年、旧ソ連が打ち上げたSputnik 1は人工物として初めての地球周回を成功させ、米国により打ち上げられたExplorer 1が翌1958年に米国の人工衛星として初めての宇宙空間到達を成し遂げた。以降も、旧ソ連のVostok 1に搭乗したYurii A. Gagarinによる人類初の地球周回(1961年)やFriendship 7に乗り米国人初の地球周回をJohn H. Glenn Jr.が達成する(1962年)など、宇宙開発の歴史は年々塗り替えられていった。旧ソ連は、1960年代中盤に初の宇宙遊泳成功、無人探査機による月面軟着陸成功と、有人月面着陸も目前に迫っていた。しかし、宇宙飛行の進捗において旧ソ連の後塵を拝していた米国が1969年にアポロ11号による月面着陸を成功させ、最終的に人類初の大偉業を先取りされた形になる。*3東西冷戦下の当時、米国と世界における覇権を宇宙開発という舞台で争っていた旧ソ連は辛酸を舐めた。

アポロ11号による人類の月面着陸から約半世紀後の現在、宇宙産業はさらなる発展を遂げた。同産業全体の売上高は、2018年時点で約3,600億ドル(40兆円弱*4)に上る(Bryce Space and Technology, 2019b)。その約8割を衛星産業(衛星サービス、地上設備、衛星の製造、ロケットの打ち上げ)が占め、残りの約2割を政府予算や商業宇宙旅行に関連する非衛星産業が占める構図となっている(図1 宇宙産業の内訳と衛星産業規模の推移Panel A:2018年の宇宙産業別売上高)。もはや公的資金の存在感は薄い。衛星産業で35%程度と最大シェアを占める衛星サービスには、衛星データ利用に関するもの以外に、衛星テレビ放送や衛星を使った電話システムなど、我々の日々の暮らしに密接したサービスも含まれる。*5衛星産業の売上規模は年々増加しており、2014~18年の平均成長率は3%に達する(図1 Panel B:衛星産業規模の推移)。産業規模と成長率のみでみれば、商業としての宇宙産業はまだ黎明期にあるといえるが、2015年以降、新興ベンチャー企業に対する投資が急増しており今後の成長が大いに期待できる。例えば、Bryce Space and Technology(2019a)によれば、2000年以降の新興ベンチャー企業に対する投資(ストック)は約2,180億ドル(25兆円弱*6)なのだが、その三分の二を過去4年間(2015~18年)の投資が占める*7。宇宙産業の商業としての将来性は、IT業界の名だたる投資家の動向にも反映されている。個別の投資案件で最も大きなものは、Amazon.comの創業者Jeff Bezosが設立したBlue Originによるもので、その投資は推定7.5億ドル(800億円超)にも上る。Blue Originは、民間資本の参入により有人宇宙飛行を安くし、その安全性を高めることを目的にしている。Blue Origin以外にも、世界の名だたるIT関連企業の資金が宇宙へ向かっている。その目的は諸説あるが、数多くのIT企業が、宇宙から得られる全地球規模の高頻度かつ長期ビッグデータの商業利用を念頭に置いていることは間違いないだろう。

3.統計としての衛星画像

第2章で取り上げたように、宇宙産業は40兆円程度の規模に達し、その中でも衛星サービス分野は15兆円弱と全体の約35%のシェアを占める。本章では、その衛星サービス分野の中でも重要な位置を占めるリモートセンシングに着目し、その統計としての価値について概観したい。リモートセンシングとは、その名の通り遠隔測定という意味であり、その測定された画像には航空写真、ドローンによる空撮画像、そして、特にその利用価値に注目が集まっている衛星画像が挙げられる。リモートセンシング画像を活用する利点は様々あり、(1)他の方法で取得が難しいデータを取得できる点、(2)高解像である点、(3)広範囲でデータが取得できる点、(4)客観性が高く、既存データの質の検証に用いることができる点が挙げられる。

3.1.実証研究で用いられる主な衛星画像

どのような種類の衛星画像が、どのような特徴をもち、どのような用途に使われているのだろうか。表1 実証研究で用いられている主要な衛星画像では、実証研究に用いられている主要な衛星画像について、各々の特徴と用途などを纏めている。例えば、米国地質調査所(USGS:United States Geological Survey)が無償で提供している人工衛星Landsatは、米国航空宇宙局(NASA)が月への有人宇宙船着陸計画「アポロ計画」で蓄積した技術とノウハウを基礎に開発された、地球観測衛星(Earth Resources Observation Satellites)である。宇宙空間から撮影された地球上の画像は、最大解像度が30mと非常に細かく*8、植生分布の調査、森林保全、地形の測量、金属資源の探査等、多様な目的で使われている。*9また、経済活動の代理変数として、米国海洋大気庁(NOAA:National Oceanic and Atmospheric Administration)が公開している夜間光衛星画像(Night lights)がしばしば使われる。NOAAの夜間光衛星画像は、防衛気象衛星計画(DMSP:Defense Meteorological Satellite Program)の一環で収集され、2018年3月時点までで、18機もの数のDMSP気象衛星が打ち上げられ、現在、第10~18号機が撮影した1992~2013年までの22年分の夜間光衛星画像が利用可能となっている。*10

それでは、より具体的に、衛星画像は実社会においてどのように活用されているのだろうか。本稿では、国民経済計算(GDP統計)を対象に夜間光衛星画像がどのように活用されているのかについて3.3.節で取り上げる。また、3.3.節に入る前に、次節3.2.では、国民経済計算を含む政府統計の質改善に向けて、これまでどのような取り組みが実務面でなされてきたかについてみていきたい。

3.2.政府統計の質改善に向けたこれまでの取り組み:IMF及び世界銀行の事例

国民経済計算は各国の基幹統計として優先的に整備され、公表されている。しかし、その信頼性が不十分、もしくは、改竄の疑いがある場合は現在でも尚多く、データの正確性の検証ならびに改善に向けた取り組みが現在進行形で進んでいる。*11国民経済計算をはじめとする政府統計の質改善に向けて、IMF及び世界銀行は中核的な役割を果たしてきた。各国政府当局の能力強化の点では、特に開発途上国を対象に統計の専門家による技術支援を提供するとともに、先進国を含む各国政府の統計の質を格付、公表し、データに関する世界基準の作成を先導している。例えば、IMFは、特別データ公表基準(SDDS:Special Data Dissemination Standard)を1996年に発効し、同基準を採用、遵守している国の統計当局の能力に対して高格付を付与している。特別データ公表基準は、1990年代中盤の金融危機を未然に防ぐための対策の一環としてつくられたもので、国民経済計算や国際収支をはじめとする18の統計カテゴリーについて、計上範囲・公表頻度・公表時期が規定され、データへのアクセス・信頼性・質を確保するよう求めている。同基準の採用は各国の自由意志によるが、一旦採用すると遵守する義務を負う。比較的近年の2012年には、2000年代後半に発生した世界金融危機の反省から、対象となるデータ範囲をより広範に定めた特別データ公表基準プラス(SDDS Plus)が発効されている。*12

3.3.夜間光衛星画像を用いた国民経済計算の質の検証: Henderson et al. (2012)及びMartinez(2019)の事例

このようなデータの質向上に向けた実務面の取組を後押しする形で、国民経済計算の正確性を夜間光衛星画像によって検証し、補完する手法を提案した研究が学術界並びに世界銀行やIMFなどの国際機関エコノミストを中心に注目を集め、大手メディア*13によっても取り上げられている。夜間光は経済活動を反映する変数として自然科学者から認知され初め(Croft, 1978; Elvidge et al., 1997)、2000年代に関連研究が急速に広がった(例えば、Sutton and Costanza, 2002; Ebener et al., 2005; Doll et al., 2006; Sutton et al., 2007; Ghosh et al., 2010)。著名な都市経済学者であるHenderson J. Vernonと、当時Brown大学の同僚だったDavid N. Weil及びAdam Storeygardによって書かれ、American Economic Reviewに掲載された“Measuring economic growth from outer space”(Henderson et al., 2012)では、潜在的な誤差がありうるとしながらも、既存の国民経済計算と夜間光の照度変化を複合的に用いることで真のGDP成長率を予測できることを示した。その上で、同予測手法を国民経済計算の質が極めて低いと世界銀行により評価されている低・中所得国に当てはめたところ、最大で年間3.5パーセンテージポイントの差が公表値*14との間にあることを指摘している。同論文が2009年にワーキングペーパーとして発刊されて以来、夜間光衛星画像の利用価値が経済学者コミュニティでも本格的に認知され、その後、利用が急速に拡大した。例えば、Michalopoulos and Papaioannou(2013)は、植民地以前の民族制度の複雑性や階層性が現代アフリカの地域経済の発展度合いを規定していることを示唆し、分析の際、地域経済の発展を示す変数として夜間光衛星画像を用いた。Hodler and Raschky(2014)は、現在の政治的指導者の出生地において夜間光照度が他より強いことを発見し、特に政治制度が脆弱で教育水準が低い国において、政治的指導者が出生地に対して「えこひいき」を行っていることを示した。両研究ともに、経済活動を極めて細かいレベルで捉え、広範囲のデータとして利用できる夜間光衛星画像の特性を生かしている。*15

一方、国民経済計算における改竄に関連して、Martinez(2019)は、国家体制に着目し、非民主国家における実質GDP成長率の公表値を夜間光照度と比べ、同成長率が操作されているかどうかを検証した。分析の結果、独裁体制下にある国では、GDP成長率がより水増しして報告されていることを検知している。GDPの支出面の内訳に焦点を当てると、GDP成長率の水増しは、公共投資及び政府支出データの改竄によるものであり、その他の項目による影響は確認されなかった。これは、公共投資及び政府支出データの操作は独立した第三者により照合されにくいためである。一方、輸出入データは輸出入の相手国により報告される数値と照合されうるし、個人消費は家計調査や小売り調査と比較される可能性があり、改竄の事実が表に出やすい。統計の改竄や情報操作は旧共産主義国で顕著で、組織的な国勢調査の偽造などが過去にも指摘されている(Merridale, 1996)。Martinez(2019)では、それをさらに裏付けつつ、共産主義体制の歴史をもつ国においてGDP統計改竄の程度が大きいという精緻なエビデンスを提示した。

4.アポロ計画の矛盾とベトナム戦争

前の二つの章では、宇宙開発によってもたらされた恩恵について、その一部を紹介した。この恩恵に対して、本章及び次章では特にその初期において顕著だった宇宙開発の「自己矛盾」について取り上げたい。

それでは、約半世紀前のアポロ計画に話を戻そう。冒頭で述べた通り、アポロ計画は、月面着陸という人類の歴史的大偉業であり、宇宙開発の歴史を俯瞰する限り、その功績の大きさは揺るぎない。しかし、“That's one small step for(a)man, one giant leap for mankind.”という人類全体の発展を意図したNeil Armstrong宇宙飛行士の言葉は、米国が世界の覇権を旧ソ連と争う中で生まれたものであることを見逃してはならない。米ソ間の世界の覇権争いは宇宙空間のみならず、ほぼ同時期に起こったベトナム戦争という名の下でも繰り広げられていた。米軍はベトナムをはじめ、ラオス、カンボジアを含むインドシナ三国に対して大量の爆弾を落とし、枯葉剤を撒くなどという惨劇を招いていた。

前章でも述べたとおり、宇宙開発によって高度な遠隔測定技術が生まれ、人工衛星により撮影される衛星画像の多くが無償かつ地球規模で利用可能になるに至った。次章では、このように利用可能となった衛星画像を使って、アポロ計画とほぼ同時期に行われていたベトナム戦争の影響を検証したYamada and Yamada(forthcoming)*16を紹介したい。米ソの争いは衛星画像という人類の発展の「果実」をもたらしたものの、このような技術を使って米ソの争いがもたらした「惨劇」の影響を検証することに、筆者は些かアポロ計画が抱える「自己矛盾」を感じざるを得ない。

5.宇宙から地球を見る:衛星画像によるベトナム戦争の影響分析

同研究では一人当たりの爆撃投下量で歴史上最も被爆したラオスを対象として、米軍による爆撃の威力が長期的な経済活動に与える影響を夜間光衛星画像などによって検証している。爆撃数でみると、ラオスへの投下量は、第2次世界大戦時の日本とドイツに対する爆撃総数を上回り、その30%程度が不発弾として残留していると推定される(NRA, 2015; The White House, 2016; Woodruff and Yiu, 2016; Kurlanzick, 2017)。ラオス国内における米軍の爆撃は、1964~1973年の期間に行われ、南部Ho Chi Minh Trail(HCMT)と北部Xieng Khouang provinceに集中している(図2)。南部HCMTは、北ベトナム(共産主義陣営)が南ベトナム(資本主義陣営)に侵入し、軍人及び軍事物資を送り、攻撃するための補給線として機能した。米軍は、HCMTを経由した北ベトナムの南部侵入を防ぐために大量の爆撃をHCMT沿いに行った。一方、北部Xieng Khouang provinceに集中した爆撃は、北ベトナムに対して南ベトナムの軍事力を顕示し、圧力をかける目的で行われた(Van Staaveran, 1993)。さらには、米軍の爆撃機がタイ北部などに位置する空軍基地に戻る前に、過積載された爆弾の廃棄場所として主に利用されたとみられる(Congressional Research Service(CRS), p.8, 2019; Reuter, 2016)。米軍による一連の爆撃などの結果、ラオスでは、推定で2万人の死者、3万人の重傷害者、6千人の行方不明者が発生し、その大部分がHCMT沿いで生じたと言われている(Morris and Hills, p17, 2006)。

上述の通り、歴史上比類ない量の爆撃を浴び、多大な被害を受けたラオスだが、同爆撃は同国経済に長く残存する影響を与えているのだろうか。この問いに対して、Yamada and Yamada(forthcoming)では、米軍の爆撃から約15~40年後の経済活動に同爆撃が影響を与えるかどうかを分析している。具体的には、経済活動の代理変数として夜間光平均照度と人口密度データを用い、それらと爆撃との因果関係を検証した。*17その結果、爆撃とその後約15~40年後のそれらの変数との間に統計的に有意な関係はほぼ全ての推定においてみられず、長期的に見れば、大量爆撃のような大規模な外的ショックがその後の経済活動に影響を与えないことが示唆された。また、爆撃後のラオスでは、数多くの事例で確認されている収束(元々貧しかった地域ほど高い成長率を示し、より豊かだった地域に追いついていく現象)は必ずしも確認されなかった。*18これは、米軍による爆撃で、村全体の約25%が不発弾(UXO:Unexploded Ordnance)により汚染されたラオス特有の事情(NRA, 2015)によるものかもしれない。つまり、長年にわたってその所在と残存量が不明瞭な不発弾の存在により、一部の地域で投資や人の流れが阻害され、不発弾の汚染がなく安全だとわかっている村々に結果的に集中したためなのかもしれない。*19

以上のように、当時の爆撃は、一部の地域で投資や人の流れを阻害している可能性があるものの、長期的な経済活動に影響を与えないという結果が示唆された。しかしながら、経済から社会開発面に目を転じれば、爆撃による負の影響が約40年後のベトナムにおいて依然顕著であることを示唆するエビデンスも出てきている(Palmer et al., 2019)*20。ベトナム同様に大量被爆したラオスにおいても、社会開発面での負の影響が様々な側面で残っている可能性は拭いきれない。一例を見ても、不発弾が多数残っているという戦争の爪痕は消せず、未だ人命を奪っており、真の発展のためには継続した除去努力が必要である。

6.おわりに

本稿では、アポロ計画による人類の月面着陸から50年という節目に、宇宙開発のはじまりといまを振り返りつつ、宇宙開発が、特にそのはじまりにおいて、米ソ二大強国の国威発揚の手段であったことを振り返った。米ソによる世界の覇権争いは、アポロ計画と同時期に発生したベトナム戦争もその舞台とした。同戦争により大量の犠牲者が生まれ、その負の遺産は前述の不発弾のみならず、環境汚染、枯葉剤に晒されたベトナム帰還兵の子世代における奇形児増加などの形で今なお残る。

我々の現代の暮らしは、同覇権争いで深化した宇宙開発技術により、結果的に豊かになったとも言えるだろう。しかしながら、人類による月面着陸の偉業を単に称えるだけでなく、過去の過ちも振り返り、同じ過ちを繰り返さないための教訓として生かしたい。

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図表 図2:米軍によるラオスに対する爆撃

Panel A:ラオス全土 Panel B:ラオス南部

Panel C:ラオス北部

*1) 本稿は、「ファイナンス」2018年12月号及び2019年2月号に執筆した山田(2018c, 2019)の続編になる。本稿の執筆にあたって、西畠万季人氏、片岡亮典氏から有益な助言や示唆をいただいた。ここに記して感謝の意を表する。また、本稿の内容及び意見は筆者の個人的な見解であり、筆者の所属する組織の見解を示すものではない。ありうべき誤りは筆者に帰す。

*2) 人類初の月面着陸を描いた作品は数多くあるが、最近のものに映画「First Man」がある。無重力空間の静寂の中、人類で初めて月面を踏みしめるNeil Armstrongを演じるRyan Goslingの姿に目を奪われる。

*3) JAXA宇宙情報センター(http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/cosmic_history.html)の情報に基づく(2019年10月25日にアクセス)。

*4) 日本経済新聞電子版の2019年10月30日9:32時点のドル円為替相場(108.83–108.84)に基づき算出。以降のドル円換算にはこの為替相場を用いる。規模を比較するため、日本の産業を引き合いに出すと、日本の実質国内生産額(全産業の実質市場規模)は2017年時点で約1,000兆円と遥かに大きい(総務省,p73,2019)。最大シェアを占める産業は、情報通信産業(99.8兆円,シェア10.2%)と商業(91.7兆円,シェア9.3%)になる。

*5) テレビ放送には地上波放送と衛星放送の二通りがあり、地上波放送は放送局から中継所を経由して家庭へ電波を送っている。一方で、衛星放送は、赤道上空にある人工衛星から家庭に直接電波を送っている。衛星放送は山岳地帯など、起伏の多い地域にも電波を送ることができるなど利点が多い。

*6) 同投資額はDebt Financingを含む。

*7) Debt Financingを除いた純粋な投資分のみでみた場合。

*8) Landsatラスターデータは、電磁スペクトルと呼ばれる可視光線から、人間の目に見えない波長等様々な幅の波長を計測する。この波長の幅をバンドと呼んでおり、Landsat 8のバンドは11種類ある。大部分のバンドの解像度が30mである一方で、画像鮮鋭化を目的としたPanchromaticというバンドの解像度は例外的に15mと更に細かい。

*9) Landsatにより撮影された画像を用いて、例えば、植生の活性度を視覚化することができる。山田(2018b)では、Landsatの画像取得方法からArcGIS Proを使ってルワンダ近辺の植生活性度を分析する手法について紹介している。

*10) 夜間光衛星画像のダウンロードからArcGIS Proを使った加工方法については山田(2018a)を参考にされたい。

*11) 例えば、IMFタイ能力強化事務所(CDOT:IMF Capacity Development Office in Thailand)では、ラオスとミャンマーを中心とした東南アジアの国々に対して、統計の質向上に向けた技術支援とトレーニングの提供を行っている。CDOTは、主に日本の拠出金により運営され、政府財政統計、公共財政管理、金融及び外国為替、対外部門(国際収支)などの分野の専門家を擁し、対象国の能力強化に取り組んでいる。各国における技術支援の進捗状況については、IMF 4条協議報告書のTechnical Assistance及びCapacity Developmentに関する項目を参照されたい。また、統計の質については、サーベイランスの観点からStatistical Issuesの項目に概要が纏められている。

*12) 特別データ公表基準及び特別データ公表基準プラスについての詳細は、IMF(2013, 2015)を参照されたい。日本では、総務省(政策統括官統計基準担当)が特別データ公表基準プラスの取り纏めを担い、財務省との連携の下、国内データの公表を行っている。

*13) 例えば、Martinez (2019)の研究成果は、Washington Post、Quartz、The Economist、Fox Newsで紹介されている。各記事のリンクは、著者であるLuis Martinez氏のウェブページ(https://sites.google.com/site/lrmartineza)に記載されている。

*14) World Development Indicators(WDI)に掲載された政府による報告値。

*15) 2019年10月28日時点でHenderson et al.(2012)の引用数は1210件を超え、Michalopoulos and Papaioannou(2013)やHodler and Raschky (2014)以外にも数多の有力研究に影響を与えている。

*16) ベトナム戦争の影響を分析した既存研究にMiguel and Rolland(2011)がある。同論文は家計調査や国勢調査(非衛星画像データ)に依拠し、ベトナム戦争時にベトナム国内に投下された米軍による爆撃が同国の長期的な経済成長に与える因果関係を明らかにしている。その識別戦略として、同論文では、米軍の爆撃が北緯17度線の非武装地帯を中心に投下された歴史的事実に着目し、爆撃の強度を示す操作変数として北緯17度線とベトナムの各行政区画(province及びdistrict)との間の距離を採用している。

*17) その識別戦略として、同論文では、米軍の爆撃がHCMTとXieng Khouang provinceに集中して投下された歴史的事実に着目し、HCMT及びXieng Khouang provinceと各行政区画(village)との間の距離を爆撃の強度を示す操作変数として採用している。

*18) 経済成長理論における条件付き収束を指す。一方で、条件付き収束仮説を検証した実証研究の草分けであるBarro and Sala-i-Martin(1991, 1992)は、米国及び日本のデータを用いて条件付き収束を確認している。開発途上国の事例だと、Cárdenas and Pontón(1995)は、1950~1990年のコロンビアで同収束の存在を確認しており、Jian et al.(1996)は、中国を事例に取り、(1)計画経済の初期段階にある1952~1965年において弱い収束、(2)1965~1978年の期間においては強い発散、(3)1978以降の改革期に比較的強い収束があることを確認している。

*19) 事例証拠に基づく憶測に留まる。

*20) 同研究では、ベトナム国内の爆撃と約40年後の同国障碍率との間の関係を検証し、爆撃が多かったdistrictほど障碍率が高いことを示した。